内容説明
「漂流」が人生を変え、歴史に名を刻んだ。日本人を超えて国際人として生きた肥後出身の漂流者の実像に迫る。肥後国・川尻とマカオ・香港のはざまで、ローカルにしてグローバルな生涯をたどる。
目次
はじめに―原田庄蔵とその故郷
1 漂流物語―マカオから父への手紙「日本より出し日を命日に」(庄蔵の手紙;寿三郎の手紙;庄蔵と寿三郎)
2 聖書物語―ウィリアムズと庄蔵 本邦初訳「聖書・マタイ伝」(「マタイ伝」写本の運命;庄蔵の聖書とその特徴)
3 故郷物語―庄蔵と故郷の人々(父と子の盆踊り;庄蔵の教養;正中島町「家屋鋪賣買帳」と庄蔵旧居;庄蔵の長女ニヲとその末裔)
おわりに―運命と時代を切り開く力
著者等紹介
岩岡中正[イワオカナカマサ]
1948年(昭和23)熊本市生まれ。熊本大学名誉教授。博士(法学)。俳誌「阿蘇」主宰。(公益社団法人)日本伝統俳句協会副会長。2008年句集『春雪』で熊日文学賞、2011年『虚子と現代』で山本健吉文学賞。2021年くまもと県民文化賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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