内容説明
小笠原諸島はなぜ日本の領土になりえたのか―江戸時代には「無人島」と呼ばれていた島々が、幕末に「小笠原」に変更された経緯を解き明かす。小笠原諸島からみた近代日本の外交史。
目次
第1章 小笠原諸島の発見
第2章 日本人の大航海時代
第3章 「無人島」探検
第4章 「無人島」から「ボニンアイランド」へ
第5章 太平洋の世紀
第6章 ペリー提督の小笠原
第7章 幕末の小笠原
著者等紹介
松尾龍之介[マツオリュウノスケ]
昭和21年、長崎市生まれ。昭和44年、北九州市立大学外国語学部卒。昭和46年、上京。漫画家・杉浦幸雄に認められる。主に「漫画社」を中心に仕事をする。洋学史研究会々員。俳句結社『空』同人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
20
アメリカ大陸のないトスカネリの地図(20頁)。 小笠原諸島は1639年、オランダのタスマン が発見したが、目的は金銀島の発見であった (40頁~)。 クロノメーターは経度を測る経線儀(125頁)。 ボニン=アイランドが小笠原諸島(130頁)。 174頁に黒船艦隊の動きが直線的であると 指摘している。沖縄から小笠原へのUターンっぽい 感じの航路が理解される。 2014/09/13
しえる
9
世界ではバスコ・ダ・ガマやコロンブスの大航海時代の金銀島探索、日本では徳川家康の時代あたりから、明治9年の日本統治確定までの歴史。小笠原の名前の由来。小笠原諸島の所有権。鎖国・ペリー来航・尊皇攘夷など江戸時代の時の流れを小笠原諸島が置かれた状況を交え、幕府方でも朝廷方でもない方向から見た日本史と世界史。年表は2013年まで掲載されている。明治までほぼ日本人が住むことがなかった小笠原諸島を日本の領土にできたのはきっと諸外国のおかげでしょう。2016/05/02
Hiroki Nishizumi
1
参考にはなったが、引用の多用からくるものなのか、文章の冗長さと文脈の平坦さで、読んでいてあまり面白くなかった。2017/03/15
さな
0
タイトルどおり、小笠原諸島がどのように発見され、時代が大きく動くにつれ重要な補給所として注目され、いまに至るかを、多くの資料をもとに解説されている。黒船来航のあたりの説明など、小笠原がほとんど出てこない章もあるが、世界史の潮流を捉えながら小笠原の位置づけを知ることができるので、非常に興味深い。また、アメリカからの移住者であり現在も子孫が暮らしているセーボリー家(瀬堀氏)の由来についても理解でき、小笠原に行く前の事前知識として十分な内容だった。2020/03/07