内容説明
フォト・アークとは世界の動物園・保護施設で飼育されている1万2000種の動物をすべて写真で記録するプロジェクト。写真家のジョエル・サートレイが中心となって立ち上げました。動物の姿を記録し、発表することで、絶滅の危機にある動物への関心をもってもらい、また未来の世代に動物の姿を伝えることを目的としています。アークとは箱舟のことをさし、フォト・アークとは「写真版ノアの箱舟」を意味します。サートレイは撮影のために25年を費やす予定で、本書制作時に6000種まで撮影し終えました。本書には「フォト・アーク」からおよそ400種を掲載しています。それぞれの動物の絶滅の可能性について国際自然保護連合の基準を示しました。
目次
第1章 合わせ鏡
第2章 パートナー
第3章 正反対
第4章 変わりもの
第5章 語り継ぐ希望
著者等紹介
サートレイ,ジョエル[サートレイ,ジョエル] [Sartore,Joel]
写真家、著述家、教師、保護活動家、ナショナルジオグラフィックフェロー。ナショナルジオグラフィック誌を中心に活躍している。米国ネブラスカ州リンカーンに住んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
クロ
9
とても興味深い素晴らしい写真集。フォト・アークのコンセプトは「写真版ノアの箱舟」。動物の姿を記録し、未来の世代にその姿を伝えること。絶滅から動物たちを守る撮影プロジェクトだ。背景が白または黒に統一されているから、動物たちの表情や姿形、色や模様が鮮やかに浮かび上がる。それに写真の並べ方も実にユニーク!ダイオウグソクムシとマタコミツオビアルマジロ、私も水族館と動物園で実際に見て、「なんか似ているなぁ」って思っていたんだよね!不思議で美しくて面白い。私たちのかけがえのない仲間たちだ!2021/06/18
サクラ
3
たった1種類の人間という哺乳類が生きることでこんなにも多彩で数多くの種族がこの地球上から姿を消そうとしている。悲しいことです2023/05/27
ともブン
2
絶滅の危機に瀕している様々な動物たち。 多種多様、ユニークでカラフル。美しく生きているものたち。 これらの写真が種の遺影になってしまわないように、世界は何ができるのか。2021/03/31
あんぽんたん
2
たまに読むならこんな本。子供の頃に図鑑を見ているような感覚だった。我々は、動物の名前をどれだけ言うことができるだろうか。そして、その中から詳細な姿形を思い浮かべられるのはどれぐらいだろうか。その思い浮かぶ姿形も、動物園で遠巻きに1分ほど見たものを曖昧に思い出すだけである。本書は、世界にはこれほどの多様な動物がいて、それらはどれも異なっていて、そして美しいものであることを認識させてくれる。別の切り口として、その多様な動物のほとんどに付けられている日本名を見ていくのも面白い2020/12/23
りつか
1
【6歳10ヶ月】ほぼ絶滅(少なくとも自然には絶滅)してる種から、まだまだ普通に見かける種まで、大小様々な動物の写真を遺す「動物の箱舟」プロジェクトの書籍。もう何冊も出てるのね。図鑑とは違って、写真がとても大きく、名前と絶滅レベル、ひとことコメント、合間にときどきコラムやインタビュー、といった構成。写真も表情豊かに見えてとても面白かった。2024/03/30