内容説明
がんの投薬スケジュール、インフルエンザの防御対策、余震をすぐ予測。問題解決に即アプローチ―使える学問・数理工学!
目次
第1章 数学で実世界の様々な複雑系問題に挑む
第2章 パンデミックを数理モデリングする
第3章 本震直後からの迅速な大きな余震の予測
第4章 デジタルグリッドが実現する新しい電力の仕組み
第5章 複雑系数理モデル学に基づいた通信システムの最適化への新しいアプローチ
第6章 機械が現実を学習する
著者等紹介
合原一幸[アイハラカズユキ]
東京大学生産技術研究所教授、同最先端数理モデル連携研究センター長。1954年生まれ。東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。東京大学大学院工学系研究科教授、同新領域創成科学研究科教授等を経て、現職。内閣府が日本のトップ30の研究を支援したFIRST(最先端研究開発支援プログラム)で複雑系数理モデル学研究のリーダーも務めた。専門はカオス工学、数理工学。脳などを対象に数理モデルの構築を行なっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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hayataka
3
医療、感染症拡散、地震予測、電力・通信NWにおける数理モデリング研究のお話(FIRST合原プロジェクト)。めちゃくちゃ面白い。一般向けだが、途中から電力・通信工学、最適化理論の素養がないとついて行けなくなると思う。個人的には、疾患の数理モデリング(前立腺癌の間欠的ホルモン治療)、デジタルグリッドによる線形計画問題への帰着、コグニティブ無線の最適化(ニューラルネットワークを用いた近似法、ネットワークフロー問題に帰着させた厳密法)が響いた。2015/07/20
ばにき
1
複雑系の問題を数理モデルを用いて制御・解析・予測する。数理モデルは未来を予測できるのが強みで,神経系,感染症,通信,バイオマーカー,地震など多岐に渡り,パンデミックの予測はまさしく今生かされている。機械学習と数理工学の違いが若干腑に落ちてないけど,前者はボトムアップ的で後者はトップダウン的なのかな。2021/03/14
yu-ente-isra
1
感染症の拡散予測、地震予測、電力供給の効率化、AIの性能向上などの現代社会最先端の分野における数理(主に数値解析や統計学)の活躍が俯瞰されています。数式の部分は、理解しようとすると難しいですが、数学って何の役に立ってるの?という思春期のありがちな数学に対する反抗的疑問を少しばかり解決させそうです。2017/03/16
yyhhyy
1
細かい解説はなく、知らない人には難しいけど 習ったことが成る程 ここに使えるのか?みたいな気付きになりそうな本。終章のディープラーニングの概観が分かりやすい2016/07/19
M_Study
1
数理工学は普段目にすることがないものの、裏方として様々な貢献がなされていることがわかる。興味深かったのは、ヤリイカ巨大神経軸索のカオス応答のリターンプロット、パンデミックの予測に使われるSISモデル。電力ネットワークのあたりから専門的な内容が多く理解が難しい。2015/08/08
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