出版社内容情報
中国において伝統劇は娯楽・情報伝達の手段であり、宗教活動とも密接な関わりがあった。伝統劇が改革され政治性が最優先された中華人民共和国建国後、農村劇団と伝統劇はいかに変容したのか。
目次
序章 農村劇団の一年―清末から民国期を中心に
第1部 建国後の農村劇団にみる上演活動(建国以前の劇団による商業上演;建国後の伝統劇コンクール;雑誌『劇本農村版』の刊行;農村劇団にみる演出制と名角制 ほか)
第2部 建国後の現代物の新作にみられる作劇術―農村の現代を描く試み(民国期における秧歌劇の改革とその作劇術;秦腔「劉巧児告状」から評劇「劉巧児」へ;豫劇「朝陽溝」に映された家族関係;模範劇「沙家浜」とその作劇術 ほか)
補論 文革後における“紅嫂”物語の変容
終章
著者等紹介
大野陽介[オオノヨウスケ]
1975年生まれ。大阪公立大学等非常勤講師。大阪市立大学大学院単位取得退学。「中国農村における伝統劇の現代化について―建国後から文革期までを中心に」で同大学院から博士(文学)授与。専攻は中国演劇(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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