叢書魂の脱植民地化
他力の思想―仏陀から植木等まで

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 216p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784862280664
  • NDC分類 181
  • Cコード C0015

内容説明

「空」思想で「易行道」を生み、「方便」を重んじる他力浄土門の思想へ。龍樹・親鸞・清沢満之が解放する精神の呪縛。

目次

第1章 仏教と方便
第2章 「空」とはどういうことか―龍樹の思想
第3章 「愚」に立つ宗教―親鸞と浄土教
第4章 絶対無限に乗ずる―清沢満之と近代
第5章 真宗と戦争―暁烏敏、南條文雄、高木顕明の「他力」理解
第6章 現代の他力思想―植木徹誠から植木等へ

著者等紹介

山本伸裕[ヤマモトノブヒロ]
東京大学東洋文化研究所特任研究員。1969年生まれ。東洋大学文学研究科仏教学専攻博士後期課程単位取得退学。東京大学文学部思想文化学科倫理学専修課程卒業。文学博士(大谷大学)。真宗大谷派親鸞仏教センター研究員を経る。専門はインド大乗仏教、倫理学、日本倫理思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

袖崎いたる

6
えがった。他力と無責任。これを非生産的だなどと言ってネガティブにしか捉えられない心に不足しているのは、清沢満之が語るように、そして著者が言うように、宗教が足りないのな。勉強してみればするほどに神を信じていない人は残念に思えてくる。とくに病んでいる方にとって不足しているのは神さんなのでは?なんていうこともこっそり思うのよな。本の内容としては後半の植木等までのくだり、おもろくない。でも仏陀・龍樹・親鸞・清沢満之の流れはズバ抜けておもしろいよ!!!2019/10/23

Hiroki Nishizumi

3
主に浄土真宗の考え方について。分かりにくいところも多かったが、無限と有限という捉え方は参考になった。2018/04/12

按摩沙弥

2
自己責任社会にパンデミックを乗り越えれるのか? そもそも人間の生死は、有限でありながら無限に包含されている。 他力や無責任こそ宗教的理想で、世俗を生き延びる方便になる。 本書は、仏陀→龍樹→親鸞→清沢満之→植木等までを他力の系譜として辿るエキサイティングな歩みを体験できる。仏陀の悟り、龍樹の空、親鸞の信心から植木の等に込められた他力思想を味わえる。2020/03/20

しろくま

2
他力の思想に触れ、自身の心が軽くなった。他力本願、自力本願などと区別されるが、どちらも必要不可欠で、区別する必要性を感じなくなった。私は信仰を持っているため日々の祈りの姿勢を見つめなおす契機にもなった。現実の苦難にぶつかると、全て自分の責任だ、自分がどうにかせねば、と気が付けば策ばかり考えていたりする。そうではなく、宇宙の法というか神だとかそういうものに、すべてをお任せしてしまう視点をもつと、かなり生きやすくなるなと感じた。汲々せず、大丈夫だ!と未来を信じ生きられる。無責任でありながら、責任を持つ。2014/05/23

千本通り

1
釈尊によって見いだされ、龍樹、法然、親鸞らによって純化されて受け継がれてきた他力の思想。この本ではその根本がすっと腹におちた。清沢満之に関してはこの本で初めて知った。もっと勉強したい。2023/06/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/6888023
  • ご注意事項

最近チェックした商品