内容説明
『死者の書』は、こう読め!生誕130周年、いま、甦る折口信夫。歌人・小説家=釈迢空と民俗学者・国文学者=折口信夫。二つの才能が見事に融合・醗酵した稀有の小説『死者の書』。作家の青年期、作品成立の時代背景、作者の精神に踏み込むことで謎多き名作の秘鑰に迫る。
目次
序章 釈迢空と折口信夫のあいだ
第1章 『死者の書』の同時代
第2章 『死者の書』の読まれ方
第3章 「口ぶえ」とその周辺
第4章 釈迢空の象徴主義
第5章 『死者の書』の謎を解く
著者等紹介
鈴木貞美[スズキサダミ]
1947年生まれ。東京大学文学部仏文科卒。学術博士。人間文化研究機構/国際日本文化研究センター名誉教授。総合研究大学院大学文化科学研究科名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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井月 奎(いづき けい)
36
深遠な『死者の書』をさらに深く読もうという本です。二つ惜しい点があります。もちろん私の無学ということも大きい理由でもあるのですが、引用や他の作家、評論家の考察が多すぎるがために一つ一つが大まかな説明になってしまっていて、理解に遠いのです。二つ目は作者、折口信夫の考察に多くの頁を咲いていることです。作品ですら深遠なのに。しかしそれでも二上山が古代神道へのモチーフとして、その手前に横たわる麻呂子山を釈迦涅槃図の暗喩としているのではないか、などの素晴らしい気づきも多く、読み甲斐のある本です。要再読ですな。2019/10/05
ちょろちょろ鼠
0
「死者の書」に関しては最初の4分の1読めば、なんとなくなるほどぉとなる。あとはサブタイトル「折口信夫とその時代」部分がすごい。小説とか文学について真面目に考えたことがない凡人には理解できない。諦めて拾い読み。そうなんだぁぐらいに楽しみました。2022/05/25
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