出版社内容情報
精神科医として高名な中井氏が、現代ギリシャ史に大きな業績を遺した詩人の作品を翻訳。詩人の谷内修三氏による解説付。
内容説明
軍事独裁政権下、離島に流刑されながらも数多くの詩を紡ぎつづけた抵抗詩人リッツォス、そのきわめて音域の広い調べが、彫琢された名訳でよみがえる!詩の翻訳過程を踏まえた、谷内修三「中井久夫の訳詩を読む」を併禄。
目次
『括弧』(1946‐47)より
『括弧』(1950‐61)より
『証言A』(1963)より
『証言B』(1966)より
『証言C』(1966‐67)より
『タナグラの女性像』(1967)より
『反復』(1968)より
『柵』(1969)より
『ジェスチャー』(1969‐70)より
『廊下と階段』(1970)より
著者等紹介
リッツォス,ヤニス[リッツォス,ヤニス] [P´ιτσοζ,Γι´αννηζ]
1909‐90。ギリシャの詩人。ペロポネソス半島の裕福な家庭で育つものの、12歳の時に母と兄が結核で死亡。その後父と姉は精神病院に送られる。リッツォス自身も結核を患い、第二次世界大戦前は療養所生活を続ける。1934年、孤独と貧困と病苦の中、第一詩集『トラクター』を発表。以後、持続的に詩作を続け、100冊近い詩集と9冊の訳詩集、評論、小説を残す。軍事独裁政権に抗し、「ギリシャのソルジェニーツィン」とも呼ばれた。夫人は小児科医
谷内修三[ヤチシュウソ]
1953年生まれ。詩人。1976年現代詩手帖賞受賞。詩集『The Magic Box』(福岡県詩人賞)『枯れた木を植える男』(中新田文学賞)など
中井久夫[ナカイヒサオ]
1934年奈良県生まれ兵庫県に育つ。精神科医。2013年、文化功労者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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