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内容説明
合衆国南部のキリスト教原理主義組織と、中南米一円にはびこる麻薬ビジネスの陰謀。アメリカ政府と手を結んだ、南米軍事政権の恐怖。アルゼンチン現代文学の巨人マルコス・アギニスの圧倒的大長篇。
著者等紹介
アギニス,マルコス[アギニス,マルコス][Aguinis,Marcos]
1935年アルゼンチン・コルドバ生まれの作家。神経外科医、精神分析家として国内外で活躍。音楽、歴史、芸術にも精通するなど、多才な経歴を持つ。これまでに小説、随筆、伝記など合わせて30作以上を出版。軍事政権時代に発禁処分となった代表作『La cruz invertida』は75版にも及ぶ大ベストセラーとなり、ラテンアメリカの作家として初のスペイン・プラネッタ賞を獲得した
八重樫克彦[ヤエガシカツヒコ]
1968年岩手県生まれ。ラテン音楽との出会いをきっかけに、長年、中南米やスペインで暮らし、語学・音楽・文学などを学ぶ。現在は翻訳業に従事
八重樫由貴子[ヤエガシユキコ]
1967年奈良県生まれ。横浜国立大学教育学部卒。12年間の教員生活を経て、夫・克彦とともに翻訳業に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
石油監査人
32
著者は、神経科医としても有名なアルゼンチンの作家。この作品は、米国とアルゼンチンの三つの家族の半世紀にわたる物語で、南北アメリカ大陸を縦横にストーリーが展開していきます。取り上げているテーマは、キリスト教原理主義、人種差別、武器麻薬取引、独裁政権による圧政、DV被害など重いものばかりで、内容を膨らませ過ぎた感のある終盤は失速気味でしたが、全体的には読み応えがありました。特に、軍政時代のアルゼンチンにおける行方不明者に関する描写は迫力があり、恐らく現実もこれほど過酷なものだったと想像すると恐怖すら覚えます。2024/10/18
Porco
14
面白かった。南米の小説というと、複数の世代にわたるスケールの大きさとマジックリアリズムのイメージがあるのですが、マジックリアリズムはよくわからず。本作は世代を超えながらマジックリアリズムではなく、サスペンス的な要素もあって、好みでした。実際にはアルゼンチンの暗い歴史が反映されているということですが。2023/03/13
mejiro
6
「諸問題を余すことなく盛り込んだ」と著者がいうだけあって社会問題の見本市のようだが、焦点がぼやけ雑然とした印象を受けた。登場人物が魅力に欠ける。登場人物の心理と著者の説明がごたまぜなので、冗長で読みにくい。原文か翻訳のせいか、文章や会話がしっくりこない。…など気になる点はあるが、アルゼンチン軍政時代と<汚い戦争>、翻弄された人々を描き読み応えがある。訳者解説が丁寧で小説の背景がわかりやすい。<五月広場の母たち><五月広場の祖母たち>に心を打たれた。彼女たちがどんな想いで闘っているか考えるだけで胸がつまる。2016/11/02
yooou
5
☆☆☆☆★ 期待以上の素晴らしい出来に夢中で読みました。「天啓を受けた者ども」と傲慢で身勝手な彼らに踏みにじられたアメリカ大陸の姿があぶり出されていく構成は見事だ。2010/11/05
takao
3
ふむ2024/12/20
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