内容説明
グローバル経済の本当の中心は、名前も聞いたことがない、小国や島にある。多国籍企業・銀行・テロリストによる、脱税や資金洗浄。世界金融の半分、海外投資の三分の一が流れ込む、グローバル闇経済。その実体とメカニズムを明らかにする、衝撃の一冊。
目次
第1章 グローバル経済におけるタックスヘイブン(タックスヘイブンの「公式の定義」;タックスヘイブンとして識別するための10の指標;グローバル経済に占めるタックスヘイブンの割合;新たなる活動分野―ネット・ビジネス)
第2章 タックスヘイブンの歴史(国家の主権/資本の国際化の狭間で;「オフショア」の誕生―最低課税・架空の所在地・銀行の秘密厳守;タックスヘイブンの急速な発展―経済のグローバル化の中で)
第3章 タックスヘイブンでは、誰が何をやっているか?(「非合法」を「合法」に変えるマジックの道具たち;個人資産家―資産保護の三つの方法;多国籍企業―グローバルな税金攻略;金融機関―金融グローバル化の合法的側面と非合法的側面;国際会計事務所―タックスヘイブンの法律をもつくる世界経済のアクター;犯罪者―マフィアやテロリストの資金回路;先進工業国―情報機関・政府・中央銀行の知られざる活動;タックスヘイブン―タックスヘイブン自身の利害と戦略)
第4章 タックスヘイブンへの対抗策(公的規制の歴史―大国の三度の失敗;ヨーロッパで上がった烽火;国際銀行による自己規制―マフィア・独裁者とのスキャンダル;市民社会からの圧力)
著者等紹介
シャヴァニュー,クリスチアン[シャヴァニュー,クリスチアン][Chavagneux,Christian]
経済ジャーナリスト。フランスのグローバル経済を分析対象にした月刊誌「Alternatives ´Economiques」、経済誌「L’´Economie politique」などの中心的な編集者であり、イギリス・サセックス大学の国際関係論の研究員も務めている
パラン,ロナン[パラン,ロナン][Palan,Ronen]
イギリス・サセックス大学教授。専攻、国際関係論。現在、同大学国際関係学部の学部長を務める。高い引用率を誇る『国際政治経済レヴュー』誌の創刊者であり、中心的な編集者でもある。また、イギリス国際学会(BISA)に属する「国際政治経済学会」(IPEG)の運営委員を務めている
杉村昌昭[スギムラマサアキ]
1945年、静岡県生まれ。名古屋大学文学部大学院(仏文科)修士課程修了。フランス文学・思想専攻。龍谷大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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