内容説明
江戸の大通、万両長者伊勢屋新六が、本所竪川で釣をしているうちに、河童に引き込まれて?死んだ。中気で動けない石原の利助に代わって父親の縄張を守るお品に頼まれ、平次は現場へ急行する。川から引き揚げられた伊勢屋は、死に際にたった一と言、“金の鯉”と言い残していた…。表題作「金の鯉」など十編を収録。
著者等紹介
野村胡堂[ノムラコドウ]
明治15‐昭和38年(1882‐1963年)。小説家、音楽評論家。岩手県生まれ。盛岡中学から、一高、東京帝大法科と進むが、父の死により中退。明治45年、報知新聞社に入社、政治部記者になる。そのかたわら文筆活動を行い、長篇時代小説を新聞・雑誌に連載、また、“あらえびす”のペンネームで多くの音楽評論にも活躍した
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちくわん
12
1938年の本。面白いが、少し休むか。2021/01/31
KAZOO
12
岡本綺堂の半七シリーズと並行して読んでいるのですが、銭形平次のほうが読書層が広い感じがします。勧善懲悪で、わかりやすく読み手の気持ちを推し量り、すかっとさせてくれるのでしょう。この中にも10の話が入っていますが、人情などもる話が多く大衆受けすると感じました。2014/07/18
へたれのけい
4
〇〇小町がいっぱい登場します。江戸も美人さんが沢山いたんだ。 ところで、長編物はあるのでしょうか?全部、短編なのかな。2020/06/11
アルゴン
1
★★★☆ 「殺され半蔵」は粋ですねえ。それにしても5巻になっても1編1編が新鮮なのはすごい。2012/06/05
ロックイ
0
テンポの良い謎解きと粋な振る舞い、銭形平次はやっぱり格好いい。三枚目役のガラッ八こと八五郎とのざっくばらんなやり取りで緩んだところをピシャリと見事な推理を言い当てる流れに毎度のことながら骨抜きにされてしまいます。次の短編こそは平次よりも先に!と意気込んではいるんですが、八と同じようにいつの間にか絵解きを催促するように先へ先へページが進んでやり込められてしまってます。2015/06/22