内容説明
ジャン・ルノワールからゴダールの最新作まで論じた映画評、『週刊文春』に好評連載中のコミックス・トリップ傑作選、ナンシー関、小林信彦の魅力を見事に分析して見せた書評、ビル・エヴァンスから鬼才ボリス・ヴィアンを論じたジャズ論まで。中条省平のブリリアントな筆が炸裂した76本の傑作エッセイ。
目次
映画の快楽(監督ジャン・ルノワールの“素晴らしきでたらめ”;「アントワーヌ・ドワネルの冒険」のために ほか)
ジャズの誘惑(ニースの奇蹟特別レポート、南フランスから;「シネ・ジャズ」の誕生 ほか)
コミックス・トリップ(ヘーゲルからナウシカへ、ポスト・ヘーゲル的展望;古谷実『ヒミズ』 ほか)
ブックランド自由自在(ヒトはなぜ本を読むのか;私の好きな文庫本ベスト5 ほか)
著者等紹介
中条省平[チュウジョウショウヘイ]
1954年神奈川県生まれ。学習院大学フランス文学科教授。パリ大学文学博士
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感想・レビュー
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阿部義彦
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古本市で入手。清流出版。フランス文学に詳しい中条省平さんのエッセイ集。4部構成で、1、2部は映画とジャズ、私の眼目は3、4の漫画評と書評です。澁澤龍彦さんの影響が甚大で、1部でも、カトリーヌ・ドヌーヴに、事故で早世した姉が居た等、どれも楽しめました。この本を出すのに尽力したのは、元マリ・クレール編集長の安原顯さんで、ほぼその雑誌に連載されたものです。休刊マリ・クレールは読んだ事は無いけど、その後安原顯さんが出した『リテレール』は購読してました。漫画、小説は私好みのばかり。(本秀康、小林信彦等)深く感銘。2024/07/29