内容説明
「ジッタン、どうしてわたしは生きてるの?」祖父・島尾敏雄がだした答えとは…「結婚」「オリーブ少女の先輩」「赤塚不二夫さんのこと」「プレイボーイとの再会」ほか珠玉の随筆54篇。
目次
手を見て、考える。
深夜二時のテレビ
ガールフレンド
祖母のザクロ
まつげパーマ
港区から来た少女
マクの家出
時計草
アイドル
かたづけ〔ほか〕
著者等紹介
しまおまほ[シマオマホ]
島尾真帆。1978年10月東京・御茶ノ水に生まれる。多摩美術大学芸術学部卒業。1997年、『女子高生ゴリコ』でデビュー。ファッション誌やカルチャー誌に漫画やエッセイを発表。両親はカメラマン、祖父母は作家の島尾敏雄・島尾ミホ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mya*
21
かわいらしい人だなあ、と思ったらオリーブに書いてらした方なんですね。誰でも楽しいことばかりじゃないし、人生色々なんでしょうが、しまおさん流にゆったり出来事と向き合ってらっしゃるのが読んでてほほえましかった。きっとこの先も変わらずにいるんだろうなというエッセイでした。表題の「ガールフレンド」はよかった。このエピソードだけで小説になりそうなくらい。2011/12/13
阿部義彦
16
しまおまほさんのエッセイ集です。「マイリトル世田谷」は既に読みましたが、これはそれよりも前に(2011年)に出たものですね。表紙の猫が凄く良い雰囲気ですね。まほさんのエッセイはやはり絶品です。オリーブの編集長のおじさんの事や、赤塚不二夫さんの事、まほさん 30から31才の頃の記憶の記録です。群れないで、僅かの気の合う人とは性別関係なく分け隔てなく付き合うスタンス。よかよか2018/11/07
アコ
16
高校大学時代に憧れていた、しまおまほさん。年がほぼ変わらなくて似た専攻、そしてオリーブ少女(笑)だったこともあってか、このさりげない『出会いと別れ』を主軸とした日常を切り取ったサラリとした短文たちにシンパシー。祖父母や両親にたっぷり愛情を注がれたんだろうなあ。やわらかくのびのびとした文章が気持ちよかった。「宇多田ヒカルへの濃厚な妙齢感」、あるある。(あったあった、が正しいかな)『三十歳』が印象深い。そうだねえ、30代に遊んでもらっていたのに女子高生の友だちっていないもんなーいま。2013/04/17
りえこ
15
同い年なので色んな事に共感でき、しまおさんの本はかなり読んでます。想像と少し違って、良かったです。今まで読んだものは楽しいものばかりだったけど、ダークな部分や、辛い淋しいなど、他の作品で触れられていないものがたくさん出てきて、新鮮に読みました。2012/04/17
りつこ
14
おおっ、とても良かった。エッセイってあまり得意ではないと思っていたのだが、最近立て続けに面白いエッセイに当たっていて苦手意識が薄まってきた。とてもセンシティブだけどそれが自分にだけではなく周りの人たちに対してもおなじように向けられるので、読んでいてしんみりと優しい気持ちになれる。確信犯的に子どもの心をキープしながら周りの人と近づいたりすこし離れたりする距離の取り方も絶妙で、久しぶりに清々しい繊細さを持った若い人とふれあえたようで、幸せな気分だ。自分がドロッとしたときにまた読みたいな。2012/11/04