ワニブックス〈plus〉新書
日本映画「監督・俳優」論―黒澤明、神代辰巳、そして多くの名監督・名優たちの素顔

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 207p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784847060236
  • NDC分類 778.21
  • Cコード C0274

内容説明

萩原健一の「危険な才能」は、行き場のない欲動の系譜に属している。そのはてしのない栄光と失敗の繰り返しを、改めて本人が真率に辿る貴重な日本映画への証言集。黒澤明、神代辰巳、深作欣二、その他同世代随一の多数の監督とのコラボレートによる出演作、及びその周囲の生々しい事情が、今、明かされる。それは思春期からカウンター・カルチャーの洗礼を浴び、さまざまな守旧のシステムの破壊者として、多くの模倣者を寄せつけぬ歩みを続けざるをえなかった孤独な表現者の40年の記録だ。

目次

第1章 黒澤明を経験するということ
第2章 神代辰巳と共犯するということ
第3章 一九七〇年代の変わりゆく演技
第4章 「映画監督」というこの異様なるもの
第5章 「俳優」の誇りと無意識とさまざまな事情
第6章 一九六〇年代へ。さらには出自の源泉へ
解説 百年の孤独を生きる、現代の「危険な才能」―つかこうへい/神代辰巳/中上健次とショーケン

著者等紹介

萩原健一[ハギワラケンイチ]
1950年埼玉県生まれ。俳優・歌手。ザ・テンプターズのボーカルとしてデビュー後、俳優として多くの監督、演出家、脚本家のもとでも支持大を画する鮮烈な演技で多数の映画、テレビドラマに出演し、カリスマ的な人気を誇る

〓秀実[スガヒデミ]
1949年新潟県生まれ。文芸評論家・近畿大学国際人文科学研究所教授。「日本読書新聞」雑誌『抒』編集委員等を経て82年『花田清輝 砂のペルソナ』刊行。以後、著作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

garth

3
「俺、大嫌い、市川崑」とか「清順さん、本当にひどい人だなァ」とかキャッチフレーズはいいのだが、逆に言えばそれしかなくて、ちっとも具体的な話にならない。あるいはショーケンという俳優がそういう人なのかもしれないが、せっかくインタビュアーをたてているのだから、そこは引き出すべきだと思うのだ。深作欣二が作ろうとしていたという西成暴動の話がものすごく面白そうで気になる。シナリオは残っていないのだろうか。2010/10/27

ますりん

2
この本の存在を知って即購入。ムチャクチャ面白い。昨年六本木のトークショーで話がなんとも独特で知的だなあと感心しましたが、それに加えて若いときなんで毒も結構盛られてます。話に出てくる映画監督(またはTVや舞台)は、黒澤明に、神代辰巳、鈴木清順、蜷川幸雄、倉本聰、市川崑に、伊藤俊也、工藤栄一、中島貞夫、山下耕作、深作欣二、田中陽三等々と豪華絢爛。共著のスガ(糸偏に圭)秀実はしきりと文中でも中上健次と萩原健一を結び付けようと試みるけど、ショーケンはその話題が嫌いらしく(笑)、ほとんど乗ってこないのも面白い。 2018/02/18

まさやん80

1
萩原健一が付き合いのあった監督、脚本家、俳優を語るインタビュー。黒澤明が最初に来るのは意外だったが、神代辰巳、鈴木清順、蜷川幸雄、倉本聰、市川昆、工藤栄一、深作欣二ととにかく豪華。印象的なエピソードも多いが、とにかく萩原健一のとてつもない自己顕示、独断が印象的。その分、本当にそうなのかと客観性を疑う話も出てくるが、まあそれもご愛嬌。神代辰巳さんの話はもう少し欲しかったな。2013/07/25

tsukamg

0
ショーケンが、関わってきた人々について、対談形式で語る本。副題に「ショーケン」の一語を入れた方がいいと思う。「吹いてる」発言もあるが、クールな目で分析している箇所もある。ショーケンとして生まれてしまうことは、しんどいだろうなあ。2016/10/01

tkm66

0
ショーケン、と云う存在を芸能界はあとどれ位許容していられるのか?2011/02/05

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/660599
  • ご注意事項