著者等紹介
セゼール,エメ[セゼール,エメ] [C´esaire,Aim´e]
フランス語圏文学を代表する詩人、劇作家であり、かつ政治家。1913年、カリブ海のフランス旧植民地である小アンティル諸島のひとつ、マルチニック島に生まれる。32年フランス本国に渡り、以後の盟友レオポルド・サンゴール(セネガルの詩人、政治家)と知り合う。高等師範学校卒。39年『帰郷ノート』出版。同年、マルチニック島に戻る。1944年からフォール=ド=フランス市長(2001年まで)およびフランス国民議会議員(1993年まで)を務める。2008年没
尾崎文太[オザキブンタ]
エメ・セゼールを中心とした植民地文学研究。立教大学ほか講師
片桐祐[カタギリユウ]
バルザックを中心とした19世紀フランス小説および20世紀植民地研究。青山学院大学ほか講師
根岸徹郎[ネギシテツロウ]
現代フランス文学・演劇研究。専修大学教授
佐伯隆幸[サエキリュウコウ]
演劇評論家。学習院大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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クリストフ王の民衆へのぼやきとも取れる台詞は、政治家であったセゼール自身の言葉とも取れなくもない。解説によると、脱植民地化のため民衆を導くために演劇を作ったとのことだが、広く民衆に伝わったとも思えない。インテリ臭漂う気障な台詞回しからは文化人の独りよがり感が滲み出ており、セゼール自身が、要塞建設と言う独りよがりを民衆に強いたクリストフ王そのものだったのではないかとも思ってしまったり。でも、それも含めて、支配者と被支配者の関係、独裁者の葛藤など、普遍的で面白い作品だった。またゆっくり読み直したい。2025/04/07
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