内容説明
敗戦直後に計画された群馬県の八ッ場ダムは、時代が変わり、ダムの必要性が無くなり、民主党が建設中止を掲げ総選挙で政権を獲得しながらも、国の河川行政を転換できず河川官僚の陥穽にはまり、安倍政権によって完成されてしまった。一方、倉渕ダムは、地域住民主導で闘った結果、ダム建設を止められた。何が違い、何が間違っていたのか?民主党はなぜ挫折したのか?そして今、「八ッ場ダムが台風の豪雨から首都圏の水害を守った」とのフェイクニュースがまき散らされている。本書は八ッ場ダムと倉渕ダムの歴史的顛末を追い、流域住民主体の流域治水への転換を考える。
目次
第1章 ダムをとめた住民と県知事(地味で目立たぬ知事の「脱ダム宣言」;保守大国で異例のダム反対運動;代表の身銭で独自調査を敢行 ほか)
第2章 国策ダムに翻弄される住民と地方自治(敗戦直後に策定された巨大ダム計画;ダム官僚の天敵となった群馬の町長;ダムができて急速に衰退した故郷 ほか)
第3章 八ッ場ダム復活の真相(準備なしの中止宣言で墓穴を掘る;馬を乗りこなせない政治家たち;ダム官僚の思う壺となった有識者会議 ほか)
著者等紹介
相川俊英[アイカワトシヒデ]
1956年群馬県生まれ。早稲田大学法学部卒。1980年に文化放送に入社。放送記者として活動し、1992年にフリージャーナリストとなる。1997年から「週刊ダイヤモンド」の委嘱記者となり、1999年からテレビ朝日・朝日放送系の報道番組「サンデープロジェクト」の番組ブレーンも兼務。地方自治体関連の企画・取材・レポートを担当、60本の特集制作に関わる。2014年から地方自治ジャーナリストとして主に活字媒体を舞台に活動し、現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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