内容説明
戸籍研究家として知られる著者が、戸籍の生い立ち、歴史から現在の問題点(住民票との関係、性転換と戸籍など)や住民基本台帳ネットワークや国民総背番号制の行方をやさしくQ&Aで解説する。最新の関係法の改正を踏まえ増補改訂した戸籍の決定版。
目次
1 戸籍の基本を考える(戸籍謄本を持ってこい、といわれました。でも、それってなに;戸籍は登録簿だそうですが、なにを登録するものなのですか ほか)
2 差別の根を掘り起こす(夫婦のこと、結婚のことを定めているのは民法じゃないんですか;戦前の「家」制度ってなんですか。どんな問題があったのですか ほか)
3 差別をなくす道を探る(結婚制度にはいろんな形があるそうですが、その歴史が知りたい;世界は事実婚の容認に向かっているそうですが本当でしょうか ほか)
4 やれることから始める(婚姻届を出す前に、考えてみたほうがいいことって、ありますか;国際結婚には、もっと難問がありそう。どうすればいいですか ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山口透析鉄
28
市の図書館本で。 戸籍制度の歴史的経緯や、いわゆる「家」制度との関係がかなり丁寧に書かれています。外国人や子どもなどに対する差別(非非嫡出子とか)などの根幹に戸籍制度があるという主張は佐藤文明氏の他の著書と同様です。いわゆる天皇の臣民、というのも作られた伝統の典型ですが、そういう事実って普段は意識されないです。 住基ネット、そして今ならマイナンバーカードの強制、がこの本の増補版には載るべき話題だったとも思います。選択的夫婦別姓も未だ実現していませんし(日本だけ)、惜しい方を亡くしました。2024/02/13
じん
5
パラパラと読んだ。深追いしたら、かなり深いとこまでいく話やわ。奈良時代からの歴史的経緯から、世界の現状。憲法、民法、戸籍法。手続法が実体法を越え憲法の理念の実現を妨げている、かも。サルトルとボーボワール。住民票の拡充が時代に合うかもなー。どちらかの氏への強制も非合理かつ世界では少数派なのかもなー。親権だって海外では共同親権が多いらしいし、離婚しても親子であることには変わらんしな。改正すべきことが多い。2017/02/18
ゆうゆう
0
図書館2017/04/15
mustang
0
ルーツ探し楽し。2016/08/14