出版社内容情報
人気シリーズ「乙女の本棚」第49弾は、文豪・堀辰雄×イラストレーター・粟木こぼねのコラボレーション!小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。
【目次】
内容説明
こうして私の脱皮はすでに用意されつつあった。そしてただ最後の一撃だけが残されていた。寄宿舎に入れられた十七歳の「私」。学友たちとの交流を通じて、彼の中に何かが生まれつつあった。堀辰雄の名作が、映画のワンシーンを切り取ったような美しさを持つ作品で人気を集め本シリーズでは江戸川乱歩『悪霊物語』を担当するイラストレーター・粟木こぼねによって、鮮やかに現代リミックス。人気シリーズ「乙女の本棚」の第49弾が登場。小説としても画集としても楽しめる魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。
著者等紹介
堀辰雄[ホリタツオ]
明治37年(1904年)生まれ。東京帝国大学文学部国文科卒。高校時代から室生犀星、芥川龍之介との交流があり、フランス文学から影響を受けた作品を数多く発表した
粟木こぼね[アワキコボネ]
2017年からSNSでの公開を中心に、創作活動を始める。映画のワンシーンを切り取ったような、どこか物語性を感じられる絵が魅力のイラストレーター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
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乙女の本棚で読む「燃ゆる頬」。17歳の「私」が明確に「脱皮」と記しているように、本作は大人になる間際の少年の性の目覚めが描かれている。自分よりも身体の弱い少年に惹かれる「私」は、しかし少女の声に惑わされるように、自身の性愛に自信が持てないでいる。とはいえ「私」は「脱皮」には「最後の一撃」が必要であると自覚できていて、だからこそのもどかしさが実に少年性を明かしている。画を担当する粟木こぼねは、古風なタッチでありながらもデジタルで遠近法を演出し、(つづく)2025/10/20
hiro6636
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明治~昭和の少年愛の世界が垣間見える一作。 薔薇色の頬は青春の証か。2025/10/16




