内容説明
文豪の生涯を彩る、土地の記憶とエピソード。銀座のバーで坂口安吾にケンカをふっかける中原中也、大阪で谷崎潤一郎とのちの伴侶を引き合わせた芥川龍之介、京都の街路をそぞろ歩く夏目漱石と正岡子規、土蔵で創作に励んだ江戸川乱歩など、文豪ゆかりの聖地を逸話込みで紹介。
目次
第1章 泉鏡花がみた「紅露時代」の文豪(泉鏡花―金沢で怪異に親しみ、神楽坂で開花した文才;尾崎紅葉―港区を愛した「職人気質」の芸術家 ほか)
第2章 夏目漱石とその遺伝子(夏目漱石―熊本、東京、京都に残された足跡;正岡子規―松山と東京をつないだ創作へのエネルギー ほか)
第3章 川端康成と世代を超えた友(川端康成―鎌倉から日本の美しさを歌った寡黙な趣味人;横光利一―下北沢にいまも響く靴音 ほか)
第4章 中原中也と「無頼」の文豪(中原中也―京都での出会い、鎌倉での別れ;太宰治―三鷹に眠る無頼の魂 ほか)
第5章 畸人作家列伝(江戸川乱歩―土蔵で執筆という伝説を生むほどの「人嫌い」;森〓外―サロンとして機能した「観潮楼」での歌会 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うののささら
74
日本の誇る文豪たち。個人的には三島由紀夫か川端康成かな。やっぱり文豪みたいに頭のいい人たちは、いろいろなことが見えてしまって呑気に生きられないんだろうな。気難しく見られて胃を患い、酒を飲みすぎて暴れてからだを壊したり早死しちゃうな。三島由紀夫なんて惜しいな。文豪たちは、よく引越したり旅にでたりで各地に聖地がある。場所は知ってたが滞在した理由はこの本でわかったりした。面白かったです。2020/11/17
優希
54
文豪のエピソードを交えながら、係りのある場所をめぐるのが楽しかったです。文豪好きにとっては何気ない場所も聖地となるのでしょう。2020/07/06
里愛乍
43
名だたる文豪たちのエピソードと、それに纏わる逸話の地。土地繋がりではなく文豪ひとりひとりに沿って紹介されているのがありがたい。個人的にこの二人を表紙に取り上げてくれたのが嬉しかった。いつか絶対に訪れたい鎌倉。文学館巡りもしたいな。2021/04/12
Yuri
14
タイトル通り、文豪の逸話や縁のある場所を辿れる作品。思いがけない文豪同士の繋がりやエピソードに驚いたり微笑んでみたり。訪れたい場所も増えました!2022/01/15
れもん
9
★★☆☆☆2023/10/31