内容説明
処女作「幽閉」から戦後の傑作「黒い雨」へ、晩年最後の長篇「鞆ノ津茶会記」にいたる主要作品を論じ、大戦を挟んで輝かしい“変貌”を遂げた井伏文学の全体像に迫る。
目次
“井伏鱒二”の出発―山椒魚の悲しみ
「くつたく」した「夜更け」の物語―「文学青年窶れ」の時代
改稿という方法―「山椒魚」と「鯉」の成立
川と谷間の文学―裏返されたモダニズム
「さざなみ軍記」論―逃げていく記録
「多甚古村」の周辺―谷間から海辺へ
「へんろう宿」小論―作品の奥行について
「悪夢」としての戦争―流離と抵抗
戦後の変貌―太宰治の死まで
聞書きという姿勢―「山峡風物誌」を読む
井伏鱒二と甲州―釣りと文学
「黒い雨」再考―自然の治癒力あるいは言葉の戦争
著者等紹介
東郷克美[トウゴウカツミ]
1936年、鹿児島県生まれ。早稲田大学名誉教授(日本近代文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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