内容説明
1960年代後半から1980年代前半までの10数年間における今世紀の素粒子物理学の心躍る発見と、怒涛のような進展―それはクォーク階層の発見であり、強い相互作用のゲージ理論および弱・電磁相互作用のWeinberg‐Salam理論という標準模型の成立、さらには大統一理論の試みまで―が、殆ど数式を用いずに、一般の読者向けに手際よく解説されている。さらにまた、原著刊行後のその後の発展とその歴史的経緯については九後教授により新たに大幅な解説が加筆された。宇宙の謎を解く鍵としての素粒子物理学と宇宙論の交流が、一つの科学的なシナリオとして最終章でまとめられ、全編のクライマックスとなっている。
目次
1 宇宙の素性
2 原子
3 原子核
4 自然界にはたらく力
5 核粒子と八道説
6 クォーク
7 量子色力学:クォーク達のための理論
8 弱い力のワインバーグ‐サラム・モデル
9 チャームといくつかの新発見
10 大統一理論
11 宇宙論、粒子物理学およびビッグ・バン