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出版社内容情報
奇跡の緊急出撃訓練大成功からしばらくたち、ルノア隊の興奮も冷め始めた頃、逆に燃え始めた女の子がひとり…月面訓練基地随一の優等生、カデナ・メイプルリーフその人である。彼女はずっと憧れだったルノアに何とか自分の隊の教官になってもらおうと、策謀を始めたのだ。さらにルノアの天敵ラセーレも別口でルノアを陥れるための陰謀を開始してしまったために、なんだかとんでもない危険がルノア隊面々を襲う! そしてその危機を乗り切るため、ルノア隊の双脚砲台GARPが身の犠牲を省みず……! 爆笑&感動の人気シリーズ第2弾が、ついに登場!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
微塵子大魔王
4
「救世軍操脚兵第二種資格取得試験」と「哨戒任務同行演習」について描かれた今巻。前者は現場に参加するためには必須の資格で医療技術試験も含まれており、注射をし合うルノア隊の面々はおつかなびっくり。記述ではカデナ隊とのゴタゴタがあり、これまた楽しませてもらいました。後者はラセレーナの嫌がらせもあり、ハラハラさせられる展開で目が釘付けになりました。後半に行くにつれ、加速していく物語に脱帽。GARPの活躍、ルノア隊の絡み、キャラを魅力的に仕立てる能力に長けすぎですね。2024/05/26
すったもんだ
3
カデナメインかと思いきや、GARPメインと言ったところ。1巻よりさらに濃いなあ。氏の作品知ってるだけに生き残っているが驚き。月と言う最前線から離れた場所と言う油断を見事に突いてきました。月に空いている不可思議な穴からの思いもよらぬ敵。前巻であんまりだったペスがかっこいい。インタビュー形式と言う演出が光った巻。2019/06/21
TCrb
3
今度は「バカでかい穴の中を落ちてるだけ」でここまで濃く、熱くできるというもの。試験対策編では教官と部隊の関係が切っても切れないとこまで来てることのみならず、上層部の思惑の絡み合いまで見せてくれており、並の作品ならばあの「珍回答」を延々とネタにしそうなところを、巧妙に構成している。落下の章の尋問パートも好きだ。現場と司令との対立ってのはこうした題材だと外せないところだが、これまた良い。一番気に入ったのは、ルノアが一枚の写真を置き去りにするところの心理だろうか。2012/08/23
G軍曹
2
EGコンバットシリーズは最高だけどその中でも最高なのが2ndだと思います。秋山瑞人さんは人間以外の生命体(機械とか)を描かせるとうまいなぁ。泣かせます。2019/06/05
びーるす
2
これは凄い。読んでいて鳥肌が立った。教科書と実戦の認識のズレや優秀ゆえの苦悩も良かったが、今巻は何と言っても「哨戒任務同行演習」の一言に尽きる。演習に至るまでの過程や話の入り方の構成。いきなり物凄い緊迫感と同時に没入させられた。しかも、その状態を最後まで維持させられるとは。ラストシーンも含め名作と云われるだけは十二分にある。まあ面白い分、読了後の疲労も凄かったが(苦笑)。サラッと気軽に手に取り、読めない事がこの作者の欠点だな。しかし「電線に、電気を流すと、そこには意識が生じるんです」は正にSFの至言だ。2010/12/17