内容説明
恋人と別れてから妊娠に気づいた董子は、その子をどうするかも定まらないまま、四十にして片思い中の従兄の恋を見守るが―『なまけものの恋』。料理人に転身した繭のもとに、試食と称してやってくる元・先輩社員の男ふたり。三人とも、うまくいかない恋を抱えていて―『ヘヴンリー・ヘヴン』。「会ってほしいひとがいるんだ」そう言って弟が連れてきたのは男性。一瞬自分の恋人候補かと思った聡子だが、彼はやっぱり弟の恋人で―『彼女の或る日』。“いい大人”と呼ばれる年齢だけれど、なかなか恋はうまくならない女性たちの姿を、あたたかく描く短編9作。
著者等紹介
沢木まひろ[サワキマヒロ]
2006年、『But Beautiful』で第1回ダ・ヴィンチ文学賞優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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えりこんぐ
31
9つの恋愛短編集。30歳、40歳を過ぎても恋に不器用な大人たち。読みやすくてそれぞれ面白かった✨【積読6】2024/01/18
keith
25
初めての作家さん。9編の恋愛短編集。装丁とタイトルから甘々な話かなと思ってましたが、どれもちょっと大人な物語でした。2015/12/02
ロマンチッカーnao
23
とってもやさしい大人の恋愛を描いた作品集です。悪い人が出てこないので、あっさりと読み終えてしまいます。でも、手元においといて読み返したくなります。京都タワー、表題作のヘヴンリーヘヴン、アバンチュールが良かったな。2020/08/17
coco夏ko10角
21
9つのお話収録の短編集。『京都タワー』が良かった。著者とは長編の方が相性がいいかも。2015/04/29
Artemis
8
恋って人によって形が違って当然でがんじがらめになる必要はなくて、心が感じるように素直になればお互いに楽になれることもある。体裁に拘っててもそれが幸せにつながるわけじゃないなら、当事者同士が素直になることが大事なのかも(*^^*)2014/07/15