マガジンハウス新書<br> だからあれほど言ったのに

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マガジンハウス新書
だからあれほど言ったのに

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  • サイズ 新書判/ページ数 208p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784838775231
  • NDC分類 304
  • Cコード C0236

出版社内容情報

不自由で、貧しく、生きづらい――
この国の不出来なシステムを
悪用するか、逃げ出すか、それとも……
ウチダ流「日本人論」最新刊!!

失われた30年で「不自由な国」になってしまった日本。
新自由主義の迷走ぶり、経済格差や税の不均衡、少子高齢化、低レベルな政治、大手企業の不祥事など問題が山積となっている。
社会全体に諦観が蔓延しており、一般市民は不自由さをも感じているが……。
「不自由な国」への警告の書!

<項目>
★“大人”が消えている ――日本の危機
★ アメリカの顔色をうかがう日本政府の悲哀
★ 属国の身分を利用するか、そこから逃げ出すか
★ 食文化は「経済」ではなく「安全保障」
★ 日本の「ダメな組織」の共通項
★ 「21世紀の囲い込み」を目指す、現代の資本主義
★ 村上春樹が描く「この世ならざるもの」 
★ 自然と文明社会の「境界線」を守る
★ 人生は「問題解決のため」にあるわけではない ……etc.

<本文より>
2011年に神戸に凱風館という道場を建てた。一階が道場で二階が自宅である。道場では合気道、杖道、居合、新陰流などいくつも武道を稽古しているが、それだけではなく、能楽、義太夫、上方舞、落語、演劇、パンソリ、オペラなどの公演を行っているし、人を招いての講演会もしている。その点では、公共の武道場やホールと同じである。違うのは、凱風館では、私が「やりたいこと」だけしかやらないということである。ここは「貸しホール」ではない。
そうではなくて、凱風館は一種の「コミュニティ」なのである。
つい先日も門人たちと連れ立って海水浴に行ってきた。十数人の団体なので、旅館一棟を貸し切りにしてもらう。みんなで泳いだり、BBQをしたり、お酒を飲んだり、おしゃべりしたりして二泊三日を過ごしてきた。
凱風館は武道の道場のはずなのだが、私が作った時のコンセプトは「昭和の会社みたいなところ」であった。
若い人はもう知らないだろうけれど、私が子どもだった頃、昭和20~30年代の日本の企業はどこも終身雇用・年功序列制だった。ある種の疑似家族だった。だから、父の部下たちはよくわが家にご飯を食べにきた。みんなで麻雀をやったり、碁を打ったり、ハイキングに行ったり、山登りしたり、会社の海の家へ行ったりした。その集まり方が私はとても気に入っていた。
しかし、日本の企業はその後、終身雇用・年功序列制を「旧弊」として廃棄し、アメリカからきた成果主義と能力主義に衣替えした。もう就職してから定年まで一つの会社に勤めるという雇用形態ではなくなった。それと同時に、会社が疑似家族であることもなくなった。もともと近代化・都市化によって、かつての地縁社会・血縁社会が消滅し、共同体機能をかろうじて代替していた疑似家族もなくなったのであるから、都市の住民たちはアトム化・砂粒化していった。
そういうのはよろしくないと私は思っていた。そこで

内容説明

日本社会の不出来なシステムを悪用するか、逃げ出すか、それとも…。ウチダ流「日本人論」最新刊!!不自由な国への警告の書!

目次

第1部 不自由な国への警告(令和時代の不自由な現実;人口減少社会の近未来;社会問題に相対する構え)
第2部 自由に生きるための心得(他者の思想から考える「自由さ」と「不自由さ」;「この世ならざるもの」の存在を知る;「書物」という自由な世界と「知性」について)

著者等紹介

内田樹[ウチダタツル]
1950年生まれ。思想家、武道家、神戸女学院大学名誉教授、凱風館館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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評価

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tamami

77
著者の内田センセとは、政治的立場や思想信条を必ずしも同じくする者ではないが、かれこれ20年以上にわたって著作に親しんでいて、先日書棚の内田本を数えたら、軽く50冊を超えていた。自分でも不思議な思いに囚われるのであるが、センセの文章の読みやすさと、繰り返して訴えられることの幾つかに共感している、ということだろうか。思想家と称されるセンセであるが、同様の凡百の方々と違うのは、武道を始めとする実践家としての面も強くあるということが大きい。本書でもそれは詳述されている。というわけで、常備薬的に読んでしまった一冊。2024/04/18

ネギっ子gen

64
【タイトルは「アイ・キャッチング」で、ミステリアスでなければならない+五七調】中心的なテーマは、「日本の未来を担う人たち」をどうやって支援するか。「『生産性の高い社会』の排他性」「『超越的なもの』に対して敬意を持つ」「本を読むことで『先入観』を手放す」など。<子どもたちを「決して傷つけず、『無垢な大人』に育て上げる」ということが今の日本人にとって最優先ではないか/でも、今の日本の大人たちは(家庭でも学校でも)、子どもたちを怯えさせ、委縮させることに熱中しているように僕には見えます>と。確かにそうだよね。⇒2024/07/04

ムーミン

55
「日本社会から『大人』が消えつつある」との冒頭の文から引き込まれました。まさに自分が年を追うごとに強くなる思いと重なったからです。自分にはなかった、気づかなかった視点がたくさん得られて、満足感いっぱいです。2024/07/10

Tenouji

40
成熟を考えるには内田樹氏の書を読むのが良いw。氏のような視点無くして、合理性から経営論を説いても、なるほどね、で終わってしまう。2024/04/14

ta_chanko

39
効率重視の資本主義的な現代社会に欠けている視点=超越的なもの(自然・子ども・霊的なもの)に対して敬意をもつこと。図書館の機能=無知の可視化(一生かけても読み切れないほどの蔵書=智が存在することを知るための施設)。効率・生産性・コスパを追求する加速主義では社会の分断を深めるだけ。不自由なこの国を少しでも住みやすくするためには、子どもたちを傷つけず、「無垢な大人」に育て上げることが必要。2024/08/16

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