内容説明
『紫式部集』は、底本に古本系とされる陽明文庫蔵本、『紫式部日記』は底本に宮内庁書陵部蔵黒川本を用い、後者は絵詞等で校訂しつつ、これに註釈と現代語訳を付す。『紫式部集』の註釈・現代語訳は、近年、定家本系の実践女子大学本によって行わる傾向にあるため、古本系による新読解は稀少な研究成果である。また、紫式部作と伝える和歌も補遺として註釈と現代語訳を施し『源氏物語』作家・紫式部の家集を総覧し、その文業理解の一助とする。
目次
紫式部集(めぐりあひて;泣き弱る;露しげき;おぼつかな;いづれぞと ほか)
紫式部日記(初秋の土御門展邸(寛弘五年八月)
五壇の御修法
道長と女郎花の歌を贈答
殿の子息三位の君頼通の姿
碁の負態 ほか)
著者等紹介
上原作和[ウエハラサクカズ]
大東文化大学大学院博士課程単位取得退学。博士(文学)―名古屋大学。現在、明星大学人文学部常勤教授。創設40周年記念中古文学会賞、第二回全国大学国語国文学会賞受賞
廣田收[ヒロタオサム]
同志社大学大学院文学研究科修士課程修了。博士(国文学)(同志社大学)。現在、同志社大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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