内容説明
アカシア並木の続く広い通り。蹄の音が響く馬車に揺られる少女の姿は赤い落日に向かって走り去り、やがて地平線の彼方に消えていく。戦中戦後の激動期に旧満州の主都新京に育った著者は、今もなお、その思いを馴せる。遙か中国の大地へ、そして大地のような父へ―。
目次
幼き日に
小学校時代
戦時下の満州
動乱の中の新京
日本への引揚げ
帰国
著者等紹介
安田義子[ヤスダヨシコ]
旧満州国新京(現在の中華人民共和国東北部長春)にて育つ。新京敷島高等女学校を経て、島根県松江女子専門学校卒業。島根県立温泉津中学校、島根県立三刀屋高等学校教師を経て、結婚、二男の母。1999年1月10日詩集「時の忘れがたみ」出版
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