内容説明
女たちは、さりげなく、すごいことを言う…。暮らしの中で、文学作品で、有名無名の女性たちがつぶやいたひと言を聴きとり、そこにひそむものを共感と鋭い観察眼で読み解いたエッセイ集。120編を収録。
目次
私は会社と結婚したのに
女には名前なんていらないんですね
わたしが殺せないところまで成長した子供よありがとう
すぐ、女は幸せにされてしまうから
ご主人は、私よ
自分の年って、いつも気にいらないのよね
男の人ってタダのことはしないでしょ
夫と力を合わせてやったことって義父のお葬式だけ
「家庭生活」が移動しているだけなんですもの
「落ち度のないように」なんて、私、冷たい人間だった〔ほか〕
著者等紹介
伊藤雅子[イトウマサコ]
1939年、中国・大連生まれ。99年まで東京・国立市公民館職員として、主に女性問題学習に取り組む。著書に『子どもからの自立』(1975年度毎日出版文化賞受賞、現在は『新版・子どもからの自立』が岩波現代文庫に収められている)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スノーシェルター
21
ハッとしたり納得したりしながら読んだ。専業主婦だから独身だから生意気だから、と、女だから軽視されることはたくさんある。でも人間としてどうなの?それでいいの?と考えさせられた。2015/03/02
いちろく
14
発行は今年ですが、1985年~1995年まで「母の友」で連載された内容を纒めたもの。という予備知識は無く、図書館の新入荷コーナーで偶然手にとった本。2ページ毎のコラム、著者が出会った「女のセリフ」にコメントを記載した内容でサクサク読める作品。今から約20年~30年前という事もあり、内容や考え方が今とズレている部分もあるのでは、と思う所もありましたが、当時の世相を改めて知ることが出来た、という点では良かったです。私にとって、一番強烈だったセリフは、「私は会社と結婚したのに」でした。結婚って何なのだろう?2014/06/19
みなず
11
20〜30年前の、20世紀後半の“女のせりふ”なのに、女も男も変わっていない!!と思うのは、私の意識が変わっていないからだろう。他の人が読んだら、どうか、「こんなの古くさい!同じ人間のせりふか!?」と切り捨てることができる現実でありますように。まずは、私が“「考えて生きている毎日」”を過ごし、変わらなくては。2015/07/01
rin
7
★★★★…先日「82年生まれ、キム・ジウン」を読み終えてからというもの「女」という性別について考えることが増えた。そんなタイミングで手に取ったこの本には、スカッとしたり、ハッとしたり、ドキッとしたりする女のせりふが120も収められている。どうして男の人ばかり?と腹立たしくなったかと思えば、女だからできなくてもいいよね、なんて理由で逃げたり、自分の中の芯が定まらずに悪気なく性を言い訳にしていたけれど、これからはもっと自分の言葉、自分の考えを持ってこの世界を生きたいと思った。2019/03/24
ツキノ
5
積読本-53 続を先に読み、その後こちらも少しずつ読んでようやく読了。タイトルになっている他にも「せりふ」があり、その問題定義にいちいち考えさせられる。2冊のうちどちらか、というと続がおすすめ。2014/09/11
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