内容説明
「これを吹いてしあわせをつかめ。おまえのわかわかしい希望の声を、森や山や沼地に鳴りひびかせろ!」鳴けない白鳥ルイは、トランペットを声代りに都会へ冒険に―。めす白鳥との恋、動物好きの少年サムとの友情もあたたかな、スウィングしたくなるように楽しい、ピューリッツァー賞作家による童話の新たな古典。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じょうこ
3
「ルイのトランペットがあたりにひびくと、世界はいまよりもずっとよくて、明るくて、自然で自由で幸福で、夢多いところのように思えてくるのでした」トランペットという名の白鳥のお話?と思っていたら、本物のトランペットを吹く白鳥の話でした。白鳥の名はルイ。声が出ない彼は、本物のトランペットをパパ鳥から授けられ、故郷モンタナから自立の旅へ出ます。街の人々とのやりとり(ルイは字が書ける!)は愉快だし、彼のトランペットを街のみんなが聞き惚れているシーンにはうっとり。楽譜も掲載されていて再現できますよ~。子育て中のパパに!2021/01/12
tkym
1
声を出せないトランペット白鳥のルイとトランペットにまつわるお話。北アメリカの雄大な自然についての描写が心地よかった。 作中には、ことばが少し古かったり、言い回しが難しかったりする部分もあった。対象としては小学校高学年以上かなと思う。2024/12/17
ユーグ
0
セリーナは良いお婿さんをもらっていいなーと思った。2010/06/12
nekopon
0
トランペット白鳥(和名:ナキハクチョウ)のルイは、生まれつき声が出せない。心配したお父さん白鳥は、声のかわりとなるトランペットを楽器店から盗み出し、息子のルイに与える。するとルイは、お父さんの名誉を回復すべく、トランペットの代金を稼ぐ旅に出る……。古風な訳がぴったりの、まさに古き良き時代の物語。昔の作品なので差別語が使われていますが、注にもあるとおり、むしろ差別をはねのけるお話です。ルイの波乱万丈の旅がとにかく楽しい。息子のためにがんばるお父さん白鳥もイケてました。2024/04/15