出版社内容情報
タンタンの愛犬スノーウィがたまたま見つけたカニ缶をきっかけに、国際麻薬組織の密輸計画が発覚。タンタンはカニ缶の謎を追って、ハドック船長の船に乗り込みますが……。
<読んであげるなら>---
<自分で読むなら>小学中学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まふ
106
タンタンG1000三作中二作目。タンタンの他ハドック船長、双子の刑事などおなじみの登場人物。物語はアヘンを密輸する犯人グループを追いかけては捕らわれる目まぐるしい展開だが、最後はこの事件が日本の横浜警察署倉木文治警部が当初から関わっていたということのようで、マンガらしい(?)ぶっ飛んだ物語であることが分かった。とは言え、絵は相変わらずよくできていた。G1000。2023/10/14
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
88
ピンと立った前髪にニッカボッカがトレードマーク。愛犬スノーウィと世界を駆け巡る少年記者タンタンの冒険記。全24巻からなるベルギー生まれの『バンド・デシネ』(大人向け漫画)。初出が1929年(カラーになったのは第二次大戦後)と知って驚きました。阿片の密輸を追って海上から砂漠へ。捜査の流れで付き添うことになった酒乱の船長に振り回され、スラップスティックの展開になってしまうけど、アメコミとは異なるおっとり感が独特の味わいを醸し出しています。絵も緻密でカラフル。レトロな魅力はあるけど古さは感じません。2015/11/23
扉のこちら側
75
2016年221冊め。【153/G1000】シリーズ9作めで、先に読了してしまったシリーズ20作めの「チベットへ行く」に出ていたハドック船長はこちらが初登場らしい。この作品では船長は愛すべきダメな人です。作中で砂漠での冒険の最中からタンタンや船長が日焼けしていっているのはさすが。2016/03/30
ほりん
44
【ガーディアン紙必読書1000】タンタンの冒険シリーズ9作目(日本では18番目に刊行)。溺死した水夫の謎を追ううちに麻薬の密輸事件に巻き込まれ、誘拐、遭難、モロッコへと話は広がっていく。当時のモロッコの情勢や町の風景も描かれていて面白い。この巻で初めてハドック船長が登場した。アル中でかなり危なっかしい人物だが、物語に勢いを与えてくれる。日本刊行順では18番目だが、「チベットをゆく」「カスタフィオーレ夫人の…」より前の話。シリーズで読むのなら、本国の刊行順を追った方が良さそうだ。2015/12/14
Willie the Wildcat
27
勧善懲悪。解決までの紆余曲折、そして登場人物の”ドタバタ”が、子供の興味を引き付ける。全体のストーリーと共に、脇役の動きを追うのも面白い。本著ではやはりスノーウィ。読後、スノーウィだけに焦点を置いて再読!本著ではその存在感をとても感じる。主人公を助けるのはもちろんだが、表情、コメントが機知に富んでいる!蛇足だが、”砂漠でラクダ”、となると、いつもなぜだか「アラビアのロレンス」が頭に思い浮かぶ・・・。(笑)2012/10/24