出版社内容情報
人間のおへそをねらうかみなり。さあ、どうする?黒い雲の上に住んでいるかみなりは、雨を降らせるだけでなく、時々家や高い木に飛び降りては、ものを壊したり、おへそを取ったりして人間を困らせていました。ある日五重塔のてっぺんに槍を括り付け、かみなりを捉えます。もう人間を困らせないことを約束させますが……。ストーリーテリングの名手・渡辺茂男さんの日本を舞台にした昔話的なお話に、昔話絵本の第一人者、赤羽末吉さんが絵をつけた傑作。縦長の本の形を生かした高さの迫力をお楽しみください。
<読んであげるなら>3才から
<自分で読むなら>小学低学年から
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
55
渡辺茂男・文、赤羽末吉・絵。カミナリとおヘソにまつわる民話風のお話だが、どうやらオリジナルのよう。説得力もあって、読み聞かせなら、子どもたちも大いに喜びそうだ。本は縦サイズになっていて、これはカミナリのいる空と地上との高低差を楽しむため。赤羽末吉の絵も冴える。今回は、やや滲みのある水彩画で柔らかなタッチだ。ところで、「へそもち」だが、静岡県の伝統的な月見団子であるらしい。伝承では、家康由来のものとか。 2025/11/16
yomineko@鬼畜ヴィタリにゃん💗
53
読み友様からのご紹介本です📙悪さをし続けるカミナリ⚡その度におへそまで取って行く始末!!!困った人々は和尚さんに相談する。そして、五重の塔の先端に突き刺さったカミナリ、おへそを食べないと雨を降らせる事が出来ないと嘆く。それは困ったと和尚さん、おへそのおもちをついて食べさせると、大人しく定位置に戻ったカミナリは二度と悪事を働かなくなりました(#^.^#) 2024/04/20
chiaki
39
雨を降らせるのが仕事の雷だけど、外界の様々な所に落っこちては人間を困らせ、おまけに大好物のおへそを奪っていく悪行っぷり。そんな雷対策として、お寺の和尚さんは五重塔に今でこそ普通なアレを結びつけます。へそもちぶら下げて黒雲に帰ってく雷が可愛すぎる♡全て縦開きの構成。こんな本が絶版なのはもったいないです。2021/03/16
アナクマ
27
なんでしょう、へそもち。表紙は、鬼が ”やっこだこ“ にしがみついて飛んでいる。ぶら下げた籠に入っている白いものはさて? ◉「かみなりは、あめを ふらすのが しごとです。…そのうえ、おけやさんの おへそも、もっていってしまいました。それで おけやさんは、おなかに ちからが はいらなくて、おけを つくれなくなってしまいました」へそって大事だな。かみなり様の暴威、どうする。◉紙面を縦長に使い、雲の上から静かな村へと、ダイナミックに落雷をぶちかます。淡くカラフルな絵柄が手ぬぐい向きだ。良いと思います。66年刊。2022/12/13
ましろ
25
読友さん紹介本で、赤羽末吉さんの本でこれは読んだ事ないなと図書館で予約して中身も見ずに持ち帰り、先ほどページを開こうとしてびっくりしました!まさかの縦開き!!そして面白かった♪赤羽さんの絵が素晴らしくて心鷲掴みです♪色使いといい、高い空から降りてくる鬼が地上で色々悪戯するシーンが、縦開きの空間を巧みに使われている画面構成が見応えあります。読んでいてワクワクしました。そして渡辺茂男さんの文章がこれまた味があって良いのです。言葉に力強さがあって、ユーモラスで、個人的にとても好きな絵本です♪2016/01/24




