出版社内容情報
美しい蜃気楼にさそわれて家を離れたマーチン少年の心の中の“あこがれ”と自然の神秘とのふれ合いを見事に描いた作品です。駒井哲郎の版画が作品の世界を豊かに盛りあげています。
<読んであげるなら>---
<自分で読むなら>小学中学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
131
「ラ・プラタの博物学者」や「緑の館」で有名な作家によるこのような童話があるとは知りませんでした。自然観察に優れた人だとは思っていましたがこの本でもそこのところがいかんなく発揮されている感じです。センダックの絵本をもう少し舞台を大きくして自然を体いっぱいに感じさせてくれる本だという気がします。2017/03/31
ねこ
6
ふしぎな本でした。ちらりと見えた風景に、どうしようもなく惹かれてしまう少年。あれは何? 憧れがつのり、旅立たずにはいられない。愛を後ろにどんどん置き去りにして。まだ小さな男の子なのに。でも、この子にとっては未知の風景が愛よりも重要で、その感覚が伝わってくるから、すごい。2018/04/06
fumikaze
2
きっと著者は自然が大好きな人なのだろう。他の作品も読んでみたくなった。自然の中に行きたくなる(夢の中では、私達は何処へでも行きたいところに行けるはず。しかし、夢を見ていた本人が実は牢獄に閉じ込められていたり、ベッドに寝たきりの老人だったりしたら…目覚めたときの絶望感…怖い)2024/03/11
凪
2
う〜ん??…よくわからない(´・ω・`)幻想と現実が入り交じっているのか、なんなのか…。マーチン少年の壮大な迷子物語。忘れられてしまった本当のお母さんが不憫すぎる。2014/07/30
emanon
2
表紙デザインが物語の世界観を余すところなく表現していると思う。この中に飛び込んだらどんな気持ちになるか。どんな音が、空気が、土が、風が、動物が、この森を取り巻いているのか。読んで体感してみてほしい。2011/09/15