内容説明
新郎ブライアンと新婦ローリーを祝う乾杯の声が響きわたると、デブラの瞳はうるんだ。本当はわたしが新婦になるはずだったのに。「ブライアンは社長の娘と結婚するために、デブラを捨てたのよ」ささやきが聞こえる。同僚の結婚披露宴ということもあり、デブラに中傷と好奇のまなざしが注がれた。屈辱にうちふるえながら、早く宴が終わることを祈るデブラ。そのとき、となりの席の背の高い男が声をかけてきた。「ぼくと一緒に踊りませんか?」誘われるままに踊るデブラは、なぜか彼の腕の中で安らぎを覚えた。今のわたしには、やさしく抱いて慰めてもらうことが必要なんだわ。