感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
8
意味を巡る60年代末のハーバーマスとルーマン論争の背景には、ドイツにおける管理社会論の中での主体性把握の違いが見られるという。フランクフルト学派第1世代の理性主義が見落とした相互主観的コミュニケーションを注視するハーバーマスは、国家経済が浸透誘導する生活で理性的議論を行う公共圏の構想から意味を言語領域で捉え、システム理論を官僚主義と批判した。一方ルーマンは、意味を人が複雑さを縮減するシステムが作り出す秩序の1つと捉え、言語的議論はメタシステムで行われるゆえに非言語的コミュニケーションを含まないと応酬する。2024/07/05
抹茶ケーキ
0
ルーマンとハーバーマスの論争。いくつも論点が出されてたけど、結局は全部主体性の問題に帰着するんじゃないかと思った。そういう意味で、ポストモダニズム対啓蒙主義の場外戦なんじゃないかとも思った。ハーバーマスの討議倫理は理性的主体を想定してるって批判なんかポストモダンからの批判そのままだし。2016/06/27
じょに
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昔読んだときは意味不明だった。面白い論点が沢山。どっちが勝ったとかどうでもいいですよ。