内容説明
それぞれのドラマ。「明日」から「若人」まで―。常用漢字表の「付表」116語を取り上げ、その一語一語の歴史を辿る。
目次
第1部 「付表」の成立と発展(「当用漢字表」;「当用漢字音訓表」の改定作業;「付表」の発展一(常用漢字表)
「付表」の発展二(新常用漢字表))
第2部 あて字の素姓(「付表」の辞典)(注記 各語の歴史に入るにあたって;あす“明日”;あずき(あづき)“小豆”
あま“海女・海士”
いおう“硫黄”
いくじ(いくぢ)“意気地” ほか)
著者等紹介
田島優[タジママサル]
1957年愛知県に生まれる。南山大学卒業。名古屋大学大学院満期退学。愛知県立大学教授、宮城学院女子大学教授を経て、明治大学法学部教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
45
常用漢字表は最初(昭和21年)あて字を認めていなかった。しかし日常生活には多くのあて字があり、昭和45年には付表として111時のあて字が告示された。[第1部:「付表」の成立と発展]選定のようすがわかる[第2部:あて字の素姓(「付表」の辞典)]※字書や辞書の説明あり。各語の歴史と、その漢字表記との結びつきについてかく。語源や意味についてついて詳しく知ることができる。▽説明が詳しく高度で、中学生には難しい。漢字の歴史を知りたい人向け。調べ学習には向いているかもしれない。2019.11発行2020/02/18
きぃ✬
5
当て字と熟字訓をわけずに“あて字”として扱われている。一項目の切れ目をよくしてあることで比較的調べやすかった。はじめに~「付表」の成立と発展、特に付表の変更や削除理由は興味深い内容。2023/05/21
卓ちゃん
0
「愛知県にあった海部郡は平成の大合併で平成22年3月から「あま市」という平仮名表記になった。「海部市」とすることを「常用漢字表」を重視する総務省は認めない。平仮名の市や町の多くはそれが原因である。」なんで漢字にしないのか、と思う市町村名が多かったが、そういうわけだったのか! 古典の研究成果をもとにした解説がふんだんにされており、いろいろと語源がわかって面白かった。2020/01/09