内容説明
文学少女だった二十代の始めに出会った、若き日の芥川龍之介、久米正雄、菊池寛、佐藤春夫、同棲し、別れた尾崎士郎、恋心を抱いた梶井基次郎、結婚し、離婚した東郷青児、恋こがれて再婚し、別れた北原武夫など、作家・宇野千代の周辺には、そうそうたる芸術家たちがいた。彼らとの交流は、著者の人生に大きな影響をあたえた。小説、恋愛、ビジネス、思いのままに生きて、綴った文学的回想記。
目次
滝田樗陰に貰った五十銭銀貨
絶世の美少年
稿料三百九十円
幸運のパターン
もう一つの家
酒屋の前は通れない
四十年間の緊張
一種色っぽいものの種
この人は危い
残酷な唄〔ほか〕