内容説明
競合と共生の新たな社会へ―。抑圧された「虚構」の世界から脱けだし、競いあい、ぶつかりあい、対立する、自由で多元的な文化状況が生み出した、民主化台湾の価値観とは。
目次
序論 台湾の民主化運動―虚構との闘い
第1部 民主化への道のり(台湾民主改革過程の再検証と解決が待たれる歴史問題;台北高等学校と台湾の民主化―辜振甫の姿をとおして;台湾民主化と本土化の合流と共生)
第2部 民主化の前夜(流用と統合―戦後台湾における台湾研究の展開;一九四〇年代~一九六〇年代の台湾漫画―政治、イデオロギー、文化の場の競合;東アジアの初期ロック受容と「伝統」の創造―『〓嶺街少年殺人事件』の音楽から;不在のエクリチュールと歴史への臨場―楊牧「ある人が私に公理と正義について聞いた」を読む)
第3部 民主化が生み出した「台湾」(台湾民主化のもとでの学術研究―新清史を例として;台南の郷土研究における戦前と戦後―日本統治期から国民党統治期、さらに民主化・本土化の時代へ;台湾華語の現在と行方―台湾人アイデンティティの一要素としての可能性を探る)
著者等紹介
林初梅[リンショバイ]
大阪大学大学院言語文化研究科准教授。専門は言語社会学、アイデンティティ研究、近現代台湾研究
黄英哲[コウエイテツ]
愛知大学現代中国学部・大学院中国研究科教授。専門は台湾近現代史、台湾文学、中国現代文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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