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- > 日本の哲学・思想一般(事典・概論)
内容説明
「公儀」の確立、儒学と仏教、日本語論と政治、官僚としての武士、出版文化と学校制度、西洋の科学知識の導入、ナショナリズムの民衆への浸透―近世思想の最先端のテーマを、蓄積された研究史上の成果を踏まえ、近世社会に生きた人びとの感覚から捉え返す。
目次
総論 近世の思想
キリシタン・東照権現・天皇
近世儒学論
近世仏教論
国学・言語・秩序
武士と学問と官僚制
思想を語るメディア―学知・学習・身体
心学の東アジア的展開
江戸時代の科学思想―科学知識の継受
経世論の系譜
「近世帝国」の解体と十九世紀前半期の思想動向
著者等紹介
田尻祐一郎[タジリユウイチロウ]
1954年、茨城県生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。東海大学文学部教授。近世日本思想史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かんがく
8
今年度、ひたすら学ぶ範囲を広げてきたので一度自分の専門の近世思想に立ち返る。この分野においては丸山眞男の影響が大きいが、それに捉われないそれぞれの専門家による最新の研究が掲載。儒学、仏教、国学、心学、科学、経世論などについて、同時代の中国や朝鮮との比較が充実していて理解が進んだ。科挙制が無いこと、天皇の存在などはやはり日本独自。読書と講釈を比較したメディア論も面白かった。2019/03/22
陽香
2
201212302017/07/11
ゐ氏/きたの
0
資料作成参考文献。(なので仏教・国学に関しては流し読み)いつかやらなきゃいけないなあと思ってた熊沢蕃山の経世学について、徂徠学との比較も含めながら簡単にまとまっていて大変助かった。前田氏の江戸の読書論については(前に同氏の別論文も読んだが)視点が独特で大いに参考になった。2016/04/02
マウンテンゴリラ
0
近世、特に江戸時代において、儒教の思想が大きく発展したことがよくわかった。また、蘭学を通じて、近代にける欧化の萌芽がすでにこの時代に見られたこともわかった。このような思想の歴史を眺めて感じることは、日本人にははたして古来からの固有の思想的アイデンティティーといったものがあるのだろうかということである。→(2)2013/05/24