出版社内容情報
地方創生やB級グルメなど地方を盛り上げようとする取り組みが盛んだ。だがなぜ地方の人たち、とりわけ中山間地の人たちばかりがんばらなくてはならないのか? 都市と農村の関係から、農業生産のあり方や流通、食べ方の変化に目を向けたとき、そこには都市を優先し合理性を重視する社会のシステムがあることが見えてくる。農村風景の変容も、このシステムとふかく結び付いている。農村風景を入り口に、食と農業のあり方から、都市と農村の幸せな関係を構想する。
内容説明
風景は、環境、社会、経済、すべてとつながっている。なぜ中山間地の人たちばかりがんばらなくてはならないのか?
目次
「風景をつくるごはん」をめぐる旅にようこそ
第1部 農村風景が生み出す価値(「美しい農村風景」ってなんだろう;EUの農業政策の転換と風景の保全・再生;食と農と観光を結びつける仕組み;土地と結びついた食が地域をつくる)
第2部 日本の風景を振り返る(工業化社会の進展が過疎地域を生み出した;農業の近代化は何に対する「進化」だったのだろうか;農家と消費者の距離がもたらした「青果物の価値」;地域の環境が生み出す個性ある石積み)
第3部 これからの風景に向けて(「ローカル」をめぐる都市と農村の関係;社会のシステムを変えるための小さな行動)
著者等紹介
真田純子[サナダジュンコ]
東京工業大学環境・社会理工学院教授。1974年広島県生まれ。東京工業大学在学中の1996年にヴルカヌスプログラム(日欧産業協力センター)にてイタリア留学(1年)。2005年東京工業大学博士課程修了、博士(工学)取得。徳島大学助教、東京工業大学准教授を経て、2023年3月より現職。石積み技術をもつ人・習いたい人・直してほしい田畑をもつ人のマッチングを目指して2013年に「石積み学校」を立ち上げ、2020年に一般社団法人化。同法人代表理事。専門は景観工学、緑地計画史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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けんとまん1007
ちや
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Witch丁稚