内容説明
経営倫理学のプラグマティズム的転回を図る。CSRや企業の市民性が問われる現今にプラグマティズムは何を主張できるのか?本書は、これまでわが国の経営学では、その思想的関連性が指摘されながらも、必ずしも十分には解明されてこなかったプラグマティズムの道徳理論・政治理論についてデューイの思想を中心に考察することで、プラグマティックな経営倫理学を拓く可能性を求めたものである。
目次
第1部 デューイアン・アプローチ―プラグマティズムの善・美・真と経営倫理(デューイの倫理思想と経営倫理―道徳的プラグマティズムの基調とその経営倫理学的意義;デューイの審美思想と経営倫理―プラグマティズム美学‐倫理学からの一試論;デューイの探求の理論と経営倫理―経営の道徳的真理探究の方法的基礎を求めて)
第2部 道徳的リーダーシップの諸相―プラグマティズムからの示唆(バーナードの道徳的プラグマティズム―デューイの思想との往還を通して;道徳的判断の性質―経営者の良識ある判断の作法を求めて)
第3部 来るべき文明社会とプラグマティズム―経営者の実践哲学に向けて(変貌する民主主義と企業経営―デューイの政治思想を手掛かりにして;教養主義社会における経営者の哲学―文明を切り拓く経営者の実践哲学を求めて)
補遺(パース、ジェイムズ、デューイとその時代―プラグマティズムの思想を理解するための予備的考察;プラグマティズムと経営理論―チャールズ・S.パースからの洞察)
著者等紹介
岩田浩[イワタヒロシ]
1960年大阪市生まれ。1984年関西大学商学部卒業。1989年関西大学大学院商学研究科博士課程単位取得満期退学。下関市立大学、大阪産業大学、追手門学院大学、摂南大学を経て2015年、龍谷大学経営学部教授。専攻分野は経営学、経営管理論、経営倫理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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