内容説明
文学一途の道を歩んだ、昭和の文士の類いまれな精神の記念樹。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ソングライン
16
人は決して彼自身のために生きるもではなく、家と妻と子と社会のために生きるのだ。戦争によりそのすべてを失った帰還兵の苦悩と喪失を描く「帰来数日」、「母子鎮魂」、「相聞歌」。満州での工場勤務時代に部下となった朴訥で勇敢な中国人の活躍を描く「劉廣福」、戦後結婚に踏み切れなかった女性との別れを描く「美しき晩年のために」など戦前、戦中、戦後の作者と思われる主人公の孤独が描かれた短編集です。この後、彼はどう文学の世界に生きがいを見つけたのか知りたくなります。2021/06/14
nakmas
1
自身の戦争中の体験と思いを、日本人と共有したいという思いがふつふつと伝わってくる、数編の短編はすばらしい。 2016/09/27
-
- 電子書籍
- 男子高校生で売れっ子ライトノベル作家を…