内容説明
簡単な質問表で特性5因子=外向性、神経質傾向、誠実性、調和性、開放性を図りパーソナリティを読み解くビッグファイブ理論。パーソナリティ研究のルネッサンスと話題の新理論を科学的に検証する。付・パーソナリティ評定尺度表。
目次
1 性格の問題―パーソナリティ特性とは何か
2 フィンチの嘴
3 放浪者―外向性
4 悩む人―神経質傾向
5 自制できる人―誠実性
6 共感する人―調和性
7 詩人―経験への開放性
8 あとの半分―遺伝によるのではない個体差
9 自分の声で歌え
著者等紹介
ネトル,ダニエル[ネトル,ダニエル][Nettle,Daniel]
英国ニューカッスル大学生物心理学部准教授。心理学と人類学の学位を取得。人間と文化のさまざまな面について論じた多数の著書がある
竹内和世[タケウチカズヨ]
東京外国語大学スペイン科卒業後、社団法人ラテン・アメリカ協会研究部に勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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lily
93
自分を知ることは相手を知ること。相手を知れば、何を受け入れて、与えてあげられるか、明確になり、心地いい人間関係を継続できる。神経症的傾向が強い人には運動と瞑想を。それにしても思考力はいくら鍛えられても基礎的なパーソナリティは幼少期から変わらないな。外向性と協調性は神経症的傾向はなくて、開放性と誠実性がマックスって、そりゃ生きにくい世の中だ。殆ど孤独になるしかないのだから。あらゆることは気にしないことに救われてるだけで。2021/04/08
ステビア
20
know yourself2022/02/06
りょうみや
16
これまで読んだ人の性格、そして遺伝の関係本の中では一番納得感があった。性格が人類の進化、脳細胞の働き方と結びついた説明が分かりやすい。簡単な質問で自分の5因子のパーソナリティがわかり、新たな視点で自己分析もできた。2017/04/21
ポワン
11
【最高のパーソナリティなどない。生まれ持ったパーソナリティをどう生かすか、最適なニッチを探せ!】◎本書は、文化人類学・進化心理学の観点から、人間のパーソナリティ(個人の行動に一貫して見られる特徴のこと)について記されている。◎人間のパーソナリティは、「外交性」「誠実性」「神経質傾向」「開放性」「調和性」の5因子から成る。(BIG-5)◎BIG-5は、遺伝子によって脳にプログラミングされている。◎生まれ持ったパーソナリティを憂うのではなく、最適なニッチを探すことで、自分らしい人生を創ることができる。2021/01/30
木麻黄
6
性格という掴みどころのない現象も,脳科学の進展により,神経的な基盤を元に成立している様が,徐々に明らかになってきましたね。橘玲のスピリチュアルズから続けて読んだこともあって,無理なく理解できたような気がします。性格の変えがたさを知れば,無理に性格を変えようとしたり,無闇に自分探しをしようとしたりする気もなくなるでしょう。科学的思考は,改めて役に立つなと思った次第です。天賦の性格が,己の生きる世界にマッチングするかどうかは,ほぼ運任せと言えそうですが,自らの特性をどう生かすかは,才覚と言えるかもしれません。2021/09/19