内容説明
魅力的な戦後建築は、日本中にまだまだ眠っています。新進気鋭の建築史家が街を歩き、「ひょっとしたら名建築?」を鑑定。見どころや時代背景を詳しく解説していきます。
目次
第1章 身近なドコノモン(ヤミ市の香りと最新ファサードの強力コラボ―ニュー新橋ビル(東京都港区1971年)
ゴージャス感あふれる手づくりの大娯楽場―味園ビル(大阪市中央区1956年)
最も成功を収めた戦後日本のアイコン建築―渋谷109(東京都渋谷区1978年) ほか)
第2章 意外なドコノモン(黒川流前衛を打ち出した“元祖”カプセルホテル―カプセルホテル・イン大阪(旧カプセル・イン大阪)(大阪市北区1979年)
“寅さん”の舞台になったモダニズム料亭―川甚本館(東京都葛飾区1964年)
ライトの弟子がつくった光の空間―嵐山カントリークラブハウス(埼玉県嵐山町1961年) ほか)
第3章 隠れたドコノモン(永遠の楽土を目指した宇宙ロケット―阿知須合同納骨塔(山口県山口市1967年)
コラボレーションが生きた半世紀前の和モダン建築―ホテル井筒(長野県松本市1964年)
“発明和尚”が計画した観音寺院―円通寺本堂(東京都荒川区1981年) ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山田太郎
37
建築オタクといいますかあの屋根は1日見ててもあきないとかいってそうだなと思いつつ読む。知ったところあればよかったけど、全然ないのが悲しかった。なんにでも笑いを求める最近荒んでる私でした。2018/10/01
なる
27
たまたま手に取ってみた建築関連の本で、たまたま名前を見かけた倉方俊輔という建築史家による国内のまだあまり建築としての評価をされていない隠れた名建築についてを採り上げている本。タイトルは名建築に与えられる「DOCOMOMO」のパロディだそうで、ドコモモから漏れているものの、どこか気になる魅力を放っているものにスポットを当てる目的があるという。大阪の味園ビルや高知の足摺海底館など都内以外でも面白そうな場所が多い。都内ではニュー新橋ビルなどは内部にも焦点を当てている。龍生会館?建て替えたの?ふうん。そうなんだ。2023/02/20
ねむねむあくび♪
22
有名な建築家の作品でなくとも、時代を切り取ったモダンな建造物の数々を知ることができて良かった♪(⌒‐⌒)2012/11/17
almondeyed
5
戦後に建てられた名建築にスポットライトを当てた本。なのだが、セレクトされた建物を見てみると、虚をつかれたような感覚を得た。今まで、あまりにも風景に溶け込んでいて、改めてまじまじと見ようとも思わなかったニュー新橋ビルが最初に取り上げられている。もしかしたら、自分は今まで重要なものを見落としながら街を歩いてきたのかも…2012/04/07
長老みさわ/dutch
5
ドコモモ(DOCOMOMO)とは近代建築の歴史的・文化的重要性を認識しその成果を記録する国際組織。 日本支部でも150選が選ばれている。しかし、そこに記録されるのは丹下健三・前川國男と言った超一流建築家の作品が多く、有名なものが多い。 「ドコノモン」とはドコモモの趣旨に賛同しつつもドコモモが取りこぼしてしまうような名のない、しかし評価に値する名建築を評価しようとしたもの。 B級グルメという言葉は市民権を得たが「ドコノモン」は言わば「B級モダンアーキテクト」。 冒頭を飾る「ニュー新橋ビル」はやかり圧巻。 2012/04/01
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