ソクラテス―われらが時代の人

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 290p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784822250812
  • NDC分類 131.2
  • Cコード C0010

出版社内容情報

訳者あとがきに代えて (中山元)の一部抜粋

著者のポール・ジョンソンは、イギリスの歴史家、ジャーナリストで、邦訳された著書には『チャーチル』(日経BP社)、『ナポレオン』(岩波書店)、『ユダヤ人の歴史』(徳間書店)、『キリスト教の歴史』(共同通信社)、『近代の誕生』(共同通信社)など多数ある。
 ソクラテスについての書物は、歴史的なソクラテスと、プラトンの描いたソクラテスをどう切りわけるかという難問に直面することになるが、本書では当時のギリシアの歴史的な状況なども生き生きと描写しながら、おそらくそうであっただろうソクラテス像を描きだすことに成功している。ソクラテスの思想が現代においてもつ意味についても、説得力のある議論を展開している。

第一章 生ける人として、腹話術の人形として
第二章 幸福になる才能のある冗談好きな醜男
第三章 ソクラテスとオプティミズムの頂点にあるアテナイ
第四章 哲学の天才、ソクラテス
第五章 ソクラテスと正義
第六章 アテナイの道徳的な退廃とソクラテスの死
第七章 ソクラテス、哲学が人間に乗り移った男

内容説明

カリスマ的魅力を持った哲学の祖!等身大のソクラテス。古代ギリシアの「幸福になる才能のある冗談好きな醜男」を描いた評伝。

目次

第1章 生ける人として、腹話術の人形として
第2章 幸福になる才能のある冗談好きな醜男
第3章 ソクラテスとオプティミズムの頂点にあるアテナイ
第4章 哲学の天才、ソクラテス
第5章 ソクラテスと正義
第6章 アテナイの道徳的な退廃とソクラテスの死
第7章 ソクラテス、哲学が人間に乗り移った男

著者等紹介

ジョンソン,ポール[ジョンソン,ポール] [Johnson,Paul]
1928年英国生まれ。オクスフォード大学卒業、55年から70年までニュー・ステイツマン誌記者、編集長。ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストに寄稿する傍ら、歴史家・評論家として優れた作品を発表している

中山元[ナカヤマゲン]
思想家・翻訳家。1946年生まれ。東京大学教養学部中退(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nizimasu

7
ギリシャ哲学なんて正直自分の生活に入り込む余地がないほどの距離感を感じていたんだけどこの前、アリストテレスの本を読んだらついソクラテスにも興味がわく。内容自体は評伝形式でソクラテスのみならずその当時のアテナイの社会や人となりにもスポットを浴びていて堅苦しさは皆無。しかもソクラテス自身は本を書いていないことから弟子のプラトンの対話編なんかも「どこまでがソクラテスの主張でどこまでかプラトンの持論なのか」ということも懐疑的に書いていてかなり親切な内容でした。表紙の装丁もかなりソクラテスの実際の顔に忠実ですw2016/01/23

ひろゆき

4
ソクラテスの伝記。プラトンの著作ほか、とにかくソクラテスに触れた当時の著作をもとに再構成された人生。ルポルタージュ風。歩兵としての行動、同性愛(少年愛)への距離の置き方、能力ある女性への接し方などにも触れている。釈然としない裁判での死刑判決とその受容も、当時の法制度、法概念の未発達と政治的背景で解き明かす。手紙すら書かず市場街頭での対話のみで周囲を感化し名を残した男。2016/02/23

yuki

3
ソクラテスの伝記のようなもの。学者本とは異なり、読み物として平易で劇的な記述で、ソクラテスの人やアテナイの当時の状況、そして、彼の思想が表現されている。筆者は、ジャーナリストで歴史家といった人で、読みやすい文を書く力があるのだろうが、けして内容が薄かったり、信頼性が欠けているとは言えない。一方で、学者本のように、確固たる理由付を以てある考えを表明しているわけでもない。そのような性格がある本書であるが、そもそもソクラテスだけを扱う本は少なく、本書はその意味で彼を知るには、格好の一冊と言って良いと思う。2020/06/12

Splash

3
ソクラテス=「無知の知」と暗記していただけだった。対話を通じて相手に考えさせ、考えることで人間性を高めていき、人を善良なものに変えていける、そういう使命感で行動していた人物だったようだ。たとえ不正をされても不正で返してはいけない、という強い正義感は、その後の世界共通の基礎的な価値観のベースになっていったのだろう。毒を飲んで刑死させられる場面でも悲壮感を感じさせない。自分の考えに確信を持っている故だろう。明るい生き方を見習いたい。2016/02/13

トチ

2
背表紙が良かったので買ってみた。「無知の知」参考になりました2017/08/20

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/10112053
  • ご注意事項