内容説明
日本はなぜ遅れたのか。アメリカはなぜ間違ったのか。バブル崩壊、金融破綻、企業不祥事、エンロン、ワールドコム、会計不信…。21世紀、国家と企業の盛衰は「会計」で決まる!現場記者が十数年の取材を経て明らかにする、国際会計基準の過去・今・未来。
目次
序章 会計基準のグローバル化が意味するもの
第1章 国際会計基準―戦争の始まり
第2章 不思議の国ニッポンの不思議な会計基準
第3章 官僚主導の会計からの訣別
第4章 ビック・ファイブ―国際会計事務所の“来航”
第5章 国際会計基準が日本的経営を変える
第6章 米国から欧州へ―グローバル・スタンダードの行方
終章 なぜ日本は「会計基準戦争」に敗れたのか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tatsuya Watanabe
1
会計基準の国際比較に触れる中で出会った一冊。非常にためになると共に、将来に対する緊張感を感じた。 『日本経済は過大評価されているかもしれない』という疑念を、バブル期の日本経済を眺めながら抱くことは難しかったと思われる。しかし、全面時価評価を進める国際的な流れに反し、取得原価での評価に拘る日本には「バブル崩壊の痛手」をひた隠しにしたい動機があったと分かった。また、現金主義の強い日本公会計が発生主義に転換すると、自治体の破産も十分にあり得るのだということに少々戦慄した。 日本にはもう少し苦しむ時間が必要なのか2020/09/13
すずきん
1
面白く読めた。少し古くはなるが会計基準にまつわる世界の動きや会計ビックバンの原因など。ただ固有名詞がたくさん出てきて後半だれた。2014/09/07
kaktism
1
いまだにそうだ、とは思うが、日本という国で会計の占める役割はとても小さい。本書は国際会計基準(IFRS)をめぐる論争をなぞり、そこから「会計は誰のために、何のためにあるのか」を浮き彫りにしていく。これからいやが上にも巻き込まれていくIFRSというものを前にし、今まで日本が等閑視してきた会計に、今後われわれはどのように接すればよいか、そのひとつのヒントを与えてくれる書。2011/11/08
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