出版社内容情報
まだあげ初めし前髪の 林檎のもとに見えしとき 前にさしたる花櫛の 花ある君と思ひけり 明治30年春陽堂刊の初版本を底本に、振り仮名、仮名遣い、文字組を底本通りにし、初版のデザインを模した装丁で再刊。
著者紹介
1872~1943年。長野県生まれ。明治学院に学ぶ。「若菜集」で新体詩人として出発、のち散文・小説に転じる。著書に「夜明け前」「破壊」「新生」など。
目次
おえふ
おきぬ
おさよ
おくめ
おつた
おきく
明星
草枕
潮音
春の歌〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
那由多
20
甘やかな言葉の連なりに、うっとりする。甘美である。日本語の美しさよ。2022/04/03
双海(ふたみ)
2
この表紙がいいね。飽きない。
読書家さん#mdQf51
1
玉の䑓の欄干に かかるゆふべの春の雨 -「おえふ」 芙蓉を前の身とすれば 泪は秋の花の露 -「おきぬ」 ふるきころもを ぬぎすてて はるのかすみを まとへかし -「深林の逍遥」 静かで柔らかな言葉と感性。日本語の美しい響きと空気中に揺蕩う情感。春を待ち待ち、時間をかけて味わえる。 他、初戀2022/03/06
わっちゃん
1
題名から察していたけれど、春の詩を書く人だなぁと思いました。ほのかな、けれど確かに存在する暖かさを拾っている感じがしました。2019/12/27
1bit_memo
0
描写がとても美しい詩集でした2017/06/13
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