国土が日本人の謎を解く

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国土が日本人の謎を解く

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  • サイズ B6判/ページ数 232p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784819112659
  • NDC分類 361.42
  • Cコード C0095

内容説明

自虐も「戦後洗脳」も吹き飛ぶ日本人論。なぜ日本人はここまで世界の人々と違うのか。「戦後」よりはるかに長い時間が大量虐殺の歴史を持つ国々と、災害死の国・日本の違いを生んだ。国土学の第一人者が日本人の強みも弱みも解き明かす。戦後70年だからこそ問い直したい日本人とは何か。「日本人」を知れば他国のこともわかる!

目次

序章 「日本人」の否定からは何も生まれない(「流れていく歴史」を持つ日本人;「人為の国」と「天為の国」 ほか)
第1章 歴史を動かした国土と災害・飢饉(災害集中期おある日本;『方丈記』と災害飢饉 ほか)
第2章 なぜ「日本人」は生まれたのか(日本の国土は他国と堂違うか;「日本人」を育んだ国土 ほか)
第3章 なぜ日本人は世界の残酷さを理解できないか(世界の扮装と都市城壁;世界の大量虐殺スケール ほか)
第4章 なぜ日本人は権力を嫌うのか(分散した平野の小さな共同体;「権利」という言葉を持たなかった日本人 ほか)
第5章 なぜ日本人は中国人とここまで違うのか(中国は「権力」を発見した;広大な地域の支配が必要な中国 ほか)
第6章 なぜ日本人には長期戦略がないと言われるか(「思考」を形造った大量虐殺;戦うための「言葉の発達」 ほか)
第7章 なぜ日本人はグローバル化の中で彷徨っているか(無理をした「個」の強要;砂粒になった日本人は弱い ほか)

著者等紹介

大石久和[オオイシヒサカズ]
1945年、兵庫県生まれ。1970年、京都大学大学院工学研究科修士課程修了。同年、建設省入省、建設省道路局長、国土交通省技監等を歴任。2004年、財団法人国土技術研究センター理事長就任、2013年より同センター国土政策研究所所長。専攻・国土学。京都大学大学院経営管理研究部特命教授、公益社団法人日本道路協会会長等を兼務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

金城 雅大(きんじょう まさひろ)

32
この内容を知っているかどうかで、その人の根本的な日本人観、ひいてはグローバリズムに対する姿勢は大きく変わるだろう。それほどに重要な知識であることに疑いの余地はない。 文体も気軽なのでサクッと読める、文句なしの良書。2019/10/25

あっ!chan

30
会社から読むことを指示されて、長らく積ん読状態だった本。著者の経歴と書名から、国土行政の立場からみた日本再建論みたいな内容かと思っていたら、意外や意外で、日本の地勢的位置や自然環境、言語や過去の歴史から、日本人と他国人の違いを整理し、日本人の強みと弱みをあぶり出し、これからあるべき日本人の姿を提言している。日本人の強みである「集団力の発揮」、「日本人としての誇り」を取り戻すことには納得も出来た。特に興味があれば(現状の体制に疑問があれば)簡単に読めるので、内容の賛否を別に一読をお勧めしても良い本だと思う。2016/01/13

hk

19
…「何を経験して、何を経験しなかったか」によって民族のエートス(行動様式)が規定される。…という著者の持論のもと、地理的特異性が生んだ日本人の長所と短所を欧州や中国のそれと比較していく。「日本は平地面積が狭くかつ急峻な山脈によって分断されているため、強い権力は出現しなかった」という分析はすんなり腹落ちした。日本と欧州の言語の隔たり(解釈の幅が広いか、狭いか)を”災害死史観”と”紛争死史観”という、これまた地理的条件にまつわる経験蓄積から導いているくだりは圧巻。新たな視座を提示しておりなかなかの良著である。2018/12/16

ひろし

18
いやー、勉強になった。日本の国土の条件から『経験したこと』と『経験しなかったこと』を分析することで『日本人』を形作っているものに迫っていく。外国の国土の条件からくる外国人についても比較対象として挙げられてるのも面白かった。戦後のGHQの政策と占領後の日本人の怠惰によって、日本人は地理と地政学について滅法弱くなってしまったのでこの本は良い教材になる。天災と付き合ってかなくちゃならん国に生きる者としても、この本の紹介する日本の国土条件について知っておくことは必ず役に立つ。オススメです!2015/08/12

roatsu

15
夏前からじっくり読み読了。個人的に本年屈指の名著で、これも我が意を得たりの一冊だった。我々日本人と欧米支をはじめとする諸外国人との、是非優劣は置いた決然たる相違への著者の考証は整然とした説得力に満ちている。現在も日本を苦しめる長い経済低成長と、様々な問題が噴出する国内社会の混迷は結局のところ自分達の本質への理解なく、その本質に見合った最適な国や社会、経済のありようを見いだせないまま国際潮流に唯々諾々と流され、伝統的に培ってきた強みを半ば嬉々として放出・変質させてきた日本人自身にあることに気づかされる。2015/10/14

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