内容説明
数学の公式集はたくさん出版されていますが、試験問題に公式をどう当てはめるかというテクニックに重点が置かれていて、公式そのものの意味や由来にはほとんど触れられていません。これでは楽しくもなんともないし、実生活とのかかわりも少ないので、受験が終わったら、二度と本を開くことはないでしょう。この本は、数学公式集の体裁をとっていますが、実生活で公式を活用できるように配慮した一冊の読み物であり、一貫性のある実用書でもあります。
目次
1 数と式の常識―たすき掛けとはなんだ
2 図形と式の狙い―三角形からすべてが始まる
3 ベクトルと行列の正体―数の情報をまとめて運べ
4 関数のつぼ―角度と長さをとりもつ媒酌人
5 微分と積分を開く鍵―往路が微分で帰路が積分
6 集合と論理の勘所―三段論法が正しいわけ
7 確率と統計の本音―データはなにを語るか
付録
著者等紹介
大村平[オオムラヒトシ]
工学博士。1930年秋田県に生まれる。1953年東京工業大学機械工学科卒業。防衛庁空幕技術部長、航空実験団司令。西部航空方面隊司令官、航空幕僚長を歴任。1987年退官。その後、防衛庁技術研究本部技術顧問、お茶の水女子大非常勤講師、日本電気株式会社顧問、(社)日本航空宇宙工業会顧問などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Take@磨穿鉄靴
27
公式の証明、導出を扱い更に例題まで付いているという良書。公式関連の書籍の多くは公式の紹介や一部その証明も載っていたりするけど本書はイラストや脱線した話に逃げずにちゃんと一つ一つ公式の証明、導出について言及している。また私の勉強不足でcosec等見慣れない表記がありそんな概念があることも知る。一通り数学Ⅲまでの学習を終えたら一つ一つ公式の証明、導出をしたいと考えている私にとってこんな本があることは非常に助けになる。図書館本だけど手元に置いておきたい。携帯性を考えると文庫本だと尚ありがたかった。★★★★☆2023/04/30
wisewise
1
小行列の展開とかわからなくて他の著書を読んで理解したところもある。 余因子定義とかないとどうして小行列の変形できるのか最初わからなかった。2021/05/29