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内容説明
図書館の発展に尽くした人物の本格的な評伝集。
目次
日本人篇(覚え書 秋田県立秋田図書館長佐野友三郎のこと;図書館員教習所設置の意義―乗杉嘉壽に焦点をあてて;帝国図書館長松本喜一について;森清の生涯と業績―間宮不二雄との交流を軸として;府中市立図書館長大西伍一;情熱の図書館人、村上清造―薬学図書館の改革から公共図書館運動への軌跡;叶沢清介の図書館づくり―PTA母親文庫まで;半月湯浅吉郎、図書館を追われる;志智嘉九郎の業績について―レファレンス・サービスを中心に;「道の島」に本を担いで―奄美の図書館長・島尾敏雄)
外国人篇(ヴァルター・ホーフマンとドイツの公共図書館;児童図書館員リリアンH.スミス小伝;ジョン・ショウ・ビリングスの二つの生涯;ジョン・コットン・デイナの生涯と図書館哲学;アメリカ公共図書館における自動車図書館の先覚者メアリー・レミスト・ティッコム;ピアス・バトラーの図書館学における理論と実践―書物観を中心に;戦後占領期初代図書館担当官キーニー;20世紀アメリカのライブラリアンそして図書館学者ジェシー・H・シェラについて;セーチェーニ・フェレンツの生涯―ハンガリー国立セーチェーニ図書館の設立者;「はだしのライブラリアン」の足跡―ヘディッグ・アニュアールと東南アジア図書館界の発展)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
禿童子
29
府立京都図書館長湯浅吉郎(明治37年就任)は、図書館は「娯楽機関」と言って利用者本位の視点を導入。神戸図書館長志智嘉九郎(昭和23年就任)は、テレフォンサービスを導入、今でいうレファレンスサービスの先駆者。作家・島尾敏雄が鹿児島県立奄美分館の館長を務めていたのは有名で、出張サービス「貸出文庫」と奄美の郷土研究の拠点としての図書館運営に励む。GHQの図書館担当官キーニーは公共図書館制度構想キーニープランで知られるが、米国で図書館の検閲の是非が問われたモンタナ裁判の当事者でもあり、レッドパージで職を追われる。2020/10/14
やまやま
9
日本図書館文化史研究会設立25周年を記念して募集された論文集である。日本人10名、外国人10名を取り上げている。外国人は日本への直接の関係性で選ばれているわけではないようだが、その中でフィリップ・キーニーは気になる。ヴェノナでソ連スパイの記録を読んで記憶に残っていた人物であるが、日本に来る前からモンタナ大学での除籍図書問題や在職権を巡る裁判、議会図書館での生活ぶりなど初見であった。ちなみにスパイのことに書中では言及されないが、晩年の映画館のもぎりで生活しているという話は文化財団の運営者像とは大きく違う。2020/10/13
るりこ
2
備忘録として。興味のある森清、府中市図書館、リリアン・H・スミスの章を読む。多摩の四天王と言われたらしい調布・府中・日野・町田図書館は絶対行く(既に行った図書館含む)。それにしても、私の住む市の中央館が開館する20年以上前から盛んに図書館活動していたとは。まだまだ学ぶことは多い。ランガナタンについて知りたいなぁ。2012/10/01
伊瀬有佐
2
レポートのために。帯出禁止本だったので、必要部分だけコピー2010/11/27