内容説明
図書館資源の利用を担う主要な機能の一つであるレファレンス・サービスは、図書館員による人的援助にその本質が求められる非定型的で、目に見えない要求を多く含んだサービスである。近年ますます多面的な様相を見せ始めた、このレファレンス・サービスについて東京大学大学院教育学研究科出身の13名の研究者が、教育、歴史・理論、実践の三つの面から論及、様々な問題を提起する論文集。
目次
1 教育(大学における図書館学教育と主題専門性;レファレンス・ライブラリアンの教育;レファレンス・サービスの演習教育―テキストの比較分析に基づく研究;図書館のコンピュータ化とデータベース教育)
2 歴史・理論(わが国の大学図書館におけるレファレンス・サービスの発展;志智嘉九郎『レファレンス・ワーク』の意義;レファレンス・プロセスと利用者指向検索システム;情報と記号―情報利用研究に向けた準拠枠の再構築;作品とテクスト―書誌コントロールの対象について)
3 実践(人文系研究に対する図書館および図書館員によるサービスについての考察;児童図書情報探索トゥールのアクセシビリティに関する一考察;大学図書館におけるレファレンス・コレクション形成方針;PLR〈Public Lending Right〉の現状―イギリスの実施方式を中心として)