内容説明
国に命を捧げた英霊を祀る靖国と、民主化の犠牲者を祀る光州5・18墓地には、共通したものがある。「犠牲の死」あなたはどう考えますか?
目次
1 佐久で語りあう―「靖国と光州5・18墓地は、構造として似ているところがある」について(光州事件とは何だったのか;犠牲の死を称えるのか―靖国、光州5・18、安重根の行為、カトリックの列福式…について;死の意味を付与されなければ残された人々は生きていけない;国家というのはフィクションです―犠牲者を追悼することはフィクションの上にフィクションを創る行為)
2 東京で語りあう―追悼施設につきまとう政治性、棺桶を担いで歩く抵抗、国家の弔いには下心(野心)がある、戦犯裁判を考えてこなかった戦後日本の市民運動、等々について。
著者等紹介
高橋哲哉[タカハシテツヤ]
1956年、福島県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。大学では専門の哲学のほか、「人間の安全保障」なども教える
李泳采[イヨンチェ]
1971年、韓国生まれ。恵泉女学園大学教員。98年来日、専門は日韓・日朝関係。日韓の市民団体の交流のコーディネーター、韓国語、韓国映画や映像を通して現代を語る市民講座の講師を務める。「ヤスクニの闇に平和の灯を!東アジア4地域(日本・韓国・台湾・沖縄)キャンドル行動実行委員会」事務局、光州5.18財団発行の「アジアジャーナル」海外編集委員
村井吉敬[ムライヨシノリ]
早稲田大学大学院中退。東南アジア社会経済論。1975‐77年、インドネシア・パジャジャヤラン大学留学。上智大学外国語学部、早稲田大学アジア研究機構教授(―2013年3月)。上智大学グローバル・コンサーン研究所客員研究員。2013年3月没
内海愛子[ウツミアイコ]
早稲田大学大学院(社会学)修了。在日朝鮮人などマイノリティの人権問題に関心をもって活動・研究。日本朝鮮研究所、インドネシア国立パジャジャラン大学、恵泉女学園大学、早稲田大学大学院をへて、現在、大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター特任教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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